Illumina

COVID-19(新型コロナウィルス感染症)の流行拡大を受け、長期にわたりラボを閉鎖する場合の装置のメンテナンスとシャットダウンの詳細な手順についてご紹介いたします。

COVID-19に対する弊社の取り組みにつきましては、下記のページをご参照下さい。

長期間装置を使用しない場合の汎用手順

<ウォッシュの手順>
  1. 各装置のガイドに従い、Tween 20のみ、もしくはTween 20とNaOClを用いたメンテナンスウォッシュ/マニュアルウォッシュ/スタンバイウォッシュを行います。
  2.  
  3. ラボラトリーグレード水を用い、メンテナンスウォッシュ/マニュアルウォッシュ/スタンバイウォッシュを行い、Tween 20を除去します。
  4.  
  5. 可能であれば、30日ごとに上記のウォッシュを行ってください。
 
<シャットダウンの手順>
  • 装置を使用しない状況でも、オペレーターがいる場合、装置はオンのままにしていただくことをお勧めいたします。
  •  
  • 施設が閉鎖される場合(オペレーターが不在になる場合、もしくは、電源の供給が経たれる可能性がある場合)、各装置のシステムガイドに沿って装置をオフにし、次回の使用までそのままにしてください。
 
<施設が再開した後の手順>
  1. 装置の電源をオンにします。
  2.  
  3. 流路を水溶液で満たすために、メンテナンスウォッシュ/マニュアルウォッシュを2回行います。
    *シャットダウン前にラボラトリーグレード水を用いたウォッシュを行わなかった場合、メンテナンスウォッシュ/マニュアルウォッシュを3回行い、さらに、流路のシステムチェックを行って不具合がないことを確認してください。
  4.  
注意点:ラボの閉鎖などに当たり、装置をお客様ご自身で移動しないようにお願いします。装置を不適切に移動させると光学アライメントに影響を与え、データの整合性が損なわれることがあります。装置の移設が必要な場合は、イルミナ担当者へお問い合わせください。

装置ごとの通常のメンテナンス手順

MiSeq システム
<ウォッシュの手順>

装置を長期間使用しない場合、スタンバイウォッシュを行うことで装置をスタンバイモードにすることができます。スタンバイモードの間は、できる限り30日ごとにスタンバイウォッシュを行って下さい。スタンバイモードであった装置を使用する際には、メンテナンスウォッシュを行う必要があります。長期にわたりスタンバイモードに置かれた装置は、使用前に、流路を清浄にするためにメンテナンスウォッシュを複数回行うことをお勧めいたします。
スタンバイウォッシュとメンテナンスウォッシュの手順はシステムガイド(英語版)をご参照下さい。

 
<シャットダウンの手順>
  1. MiSeq Control Softwareを閉じます。
  2.  
  3. その他のすべてのアプリケーションが閉じていることを確認し、Windowsのスタートボタンからshut downを選びます。
  4.  
  5. コンピューターが終了したら、MiSeq装置背面の電源ボタンを切ります。
 
NextSeq 500/550 システム

装置を長期間使用しない場合、できる限り14日ごとにクイックウォッシュを行ってください。試薬ウォッシュカートリッジとバッファーカートリッジは入れたままにして下さい。 クイックウォッシュの手順は システムガイドをご参照下さい。

 
<シャットダウンの手順>
  1. NextSeq Control Softwareより[Manage Instrument]を選択します。
    *NextSeq 550DxをRUOモードでシャットダウンする場合、システムガイド(英語版)「Reboot and Shut Down Options」をご参照下さい。
  2.  
  3. [Shutdown Options]を選択します。
  4.  
  5. [Shutdown]を選択します。
     [shutdown]コマンドが安全にソフトウェアをシャットダウンし、装置の電源をオフにします。
 
MiniSeq システム

装置を長期間使用しない場合、できる限り14日ごとにクイックウォッシュを行ってください。試薬ウォッシュカートリッジとバッファーカートリッジは入れたままにして下さい。クイックウォッシュの手順はシステムガイドをご参照下さい。

 
<シャットダウンの手順>
  1. MiniSeq Control Softwareより[Manage Instrument]を選択します。
  2.  
  3. [Shutdown options]を選択します。
  4.  
  5. [Shutdown]を選択します。
     [shutdown]コマンドが安全にソフトウェアをシャットダウンし、装置の電源をオフにします。
 
iSeq 100 システム

iSeq 100では流路系が試薬カートリッジに組み込まれているため、装置のウォッシュは必要ありません。長期間使用しない場合、Control Softwareの左上のメニューから[Shut Down System]を選択します。装置がシャットダウンした後、背面パネルのトグルスイッチの電源をオフ(O)側に押します。

詳細はシステムガイドをご参照下さい。

 
HiSeq 2500/3000/4000/X システム

装置を使用しない期間が10日以内の場合、下記の手順でウォッシュを行ってください。

  1. メンテナンスウォッシュを行い、システムの流路を洗浄します。
  2.  
  3. フローセルがフローセルステージに乗ったままの状態で、フローセルレバーのポジション2にして、フローセルを固定します。
  4.  
  5. ラボラトリーグレード水10 mLを試薬ラックの各位置にロードし、次にシッパーを下げます。また、HiSeq 2500では、ラボラトリーグレード水1 mLを入れたチューブをテンプレートローディングステーションに設置し、シッパーを下げます。
  6. 装置を再び使用する前に、ウォーターウォッシュを行います。
 

10日以上装置を使用する予定がない場合、下記の手順で装置をシャットダウンしてください。

  1. メンテナンスウォッシュを行い、システムのを流路を洗浄します。
  2.  
  3. フローセルステージからフローセルを取り外します。
  4.  
  5. エタノールまたはイソプロパノールで湿らせたアルコールワイプまたはリントフリー紙を用いて、フローセルホルダーの表面を拭きます。
    注意:バキュームホールの中またはマニフォールドの周辺にアルコールが滴り落ちないようにしてください。必要に応じて、ラボ用リントフリー紙を使用してステージをふき取ります。
  6. ラボラトリーグレード水10 mLを試薬ラックの各位置にロードし、次にシッパーを下げます。また、HiSeq 2500では、ラボラトリーグレード水1 mLを入れたチューブをテンプレートローディングステーションに設置し、シッパーを下げます。
  7.  
  8. 装置の電源を切ります。
  9.  

詳細は、各装置のシステムガイドをご参照下さい。

 
NovaSeq 6000 システム

過去14日以内にメンテナンスウォッシュが行われていない場合、もしくは過去14日以内にポストランウォッシュの工程を含むS4フローセルを使用したシーケンスランを実施していない場合、メンテナンスウォッシュが要求されます。メンテナンスウォッシュの手順は、システムガイドをご参照下さい。

通常、装置をシャットダウンする必要はありません。施設が閉鎖される場合は、下記の手順で装置をシャットダウンして下さい。

<シャットダウンの手順>
  1. NovaSeq Control Softwareの[Main Menu]から、[Shutdown Instrument]を選択します。
  2.  
  3. 画面が空白になったら、装置の背面にあるトグル電源スイッチをオフに切り替えます。
iScan システム
<シャットダウンの手順>
  1. ビーズチップを取り外します。
    1. iScan Reader trayを開けます。
    2. キャリアーを垂直に持ち上げ、トレイから取り出してください。
  2.  
  3. iScan Control Softwareを閉じます。
    1. 左上のメニューボタンを選びます。
    2. [Exit]を選択します。
  4.  
  5. Windowsのスタートボタンからshut downを選びます。
  6.  
  7. 装置背面の電源ボタンを切ります。
 

詳細はシステムガイド(英語版)をご参照下さい。

 
Tecan
<ウォッシュの手順>
  1. Infinium Assay Lab Setup and Procedures Guide(英語版)のインストラクションに沿ってウォッシュを行います。
  2.  
  3. 10%ブリーチでウォッシュを行った後、
    1. Carboyからブリーチ液を完全に除き、ラボラトリーグレード水を満たします。
    2. ラボラトリーグレード水を用いて、さらに2回ウォッシュを行います。
  4.  
  5. 可能であれば、30日ごとに上記のウォッシュを行ってください。
 
<シャットダウンの手順>

施設にオペレーターがいる場合、使用しない間も装置はオンのままにしてください。施設が閉鎖される場合は、下記の手順で装置をシャットダウンして下さい。

  1. 流路を乾かします。
    1. 水のタンクを空にします。
    2. 流路から水を除くために、システムウォッシュを2回行います。
  2.  
  3. water circulatorとTe-Flowの電源を切ります。
    1. water circulatorの電源を切ります。
    2. Te-Flowに繋がるチューブから水を抜きます。
    3. Te-Flow panを水ですすぎ、廃液入れに流します。
    4. 廃液入れを空にします。
  4.  
  5. Illumina Automation Control (IAC) softwareを閉じます。
  6. コンピューターをshut downします。
  7. Tecanの電源を切ります。
 
<施設が再開した後の手順>
  1. Tecanの電源を入れます。
  2.  
  3. 装置の立ち上げは、Infinium Assay Lab Setup and Procedures Guide(英語版)のインストラクションに沿って行って下さい。
ライブラリー調製キットをご使用いただき、予想している結果とはならなかったなど何かトラブルや気にかかることなどございましたら、テクニカルサポートまでお気軽にご相談ください。
テクニカルサポート部
E-Mail お問い合わせ | TEL 0800-111-5011 (9:00-17:00)