(当リリースは、Illumina Inc., が2016年6月7日付けで発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳したものです。
プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します)
HiSeq X Tenシステムを活用したプロジェクトで穀実用モロコシの育種を加速
ドナルド・ダンフォース・プラント・サイエンス・センターのGeraldine and Robert Virgil Distinguished InvestigatorであるTodd Mockler氏(PhD)と、HudsonAlpha Institute for BiotechnologyのJeremy Schmutz氏は共同で、HudsonAlphaに設置されたHiSeq X® Tenシステムを利用して穀実用モロコシの遺伝的多様性を調べます。また、NRGeneが特許を取得したPanMAGICTM コンピュータープラットフォームを使用し、初となるソルガム属の全ゲノム構築を行う予定です。
ソルガム属(モロコシ属)はイネ科の植物で世界各地に生息しています。サハラ以南アフリカ諸国の主要作物としてだけでなく、害虫や病原体に強い新種がないため穀実用モロコシ(グレインソルガム)の収穫量が減っていることでも大きな関心を集めています。ソルガム属は干ばつや高温ストレスに対する回復力に富み、ソルガム属に本来備わった遺伝的多様性を調べることによって、関連する禾穀類の栽培化を進める過程で失われたと考えられるイネ科植物のストレス抵抗性機序を体系的に解明できると期待されています。
「この禾穀類の全ゲノム配列について包括的に理解できれば、栽培を行う農家は育種戦略の設計や最適化、さらには穀実用モロコシの収穫量を上げることが可能になるでしょう。」とDr. Mocklerは話します。「開発途上国では、収穫量を上げ食の安全性を改善することが極めて重要であるため、次世代シーケンサーを使って穀実用モロコシの育種を改善するこのような機会をいただけたことを、イルミナに感謝しています。」
「Dr. Shawn Levyと彼のチームがHudsonAlphaに敷設したHiSeq X Tenシステムを利用してDr. Mocklerおよびイルミナと協働で穀実用モロコシのシーケンスが行えることを嬉しく思います。」と述べるのはSchmutz氏です。「ヒトの疾患要因となる遺伝的変異の同定に導入され現在利用されるこのシステムによって、サハラ以南アフリカ諸国に住む人々の社会経済の安定や食の安全保障にとって非常に重要な作物であるソルガム属のような植物を最適化できることに期待しています。」
「イルミナは、ゲノムのパワーを解き明かして人々の健康をより豊かにすることに取り組んでいます。当プログラムは、健康にとって栄養の摂取こそが何より基本であることを認めるものです。」と、応用ゲノミクス事業部副社長のDawn Barryは述べます。「イルミナは、ダンフォース・センターで行われるTodd Mockler氏の研究に寄与できることを誇りとして、HudsonAlpha Institute of Biotechnology に導入されたHiSeq X Tenシステムが今回のシーケンスプロジェクトで役立てられる経過を楽しみに見ていきたいと思っています。我々が知る限りでは、ヒト以外の生物種の全ゲノムシーケンスにHiSeq Xテクノロジーが利用され始めて以来、公の育種プログラムに貢献するのは初めてのことです。」
イルミナが2011年に開始した、農業での優れた取り組みに対する大規模な助成プログラムでは、年に一度助成対象者が決定されます。当プログラムは、農業分野で重要な作物や家畜の持続性、生産性、および栄養密度の向上に急務となる研究の実施を促進しています。助成対象者には、プロジェクトをサポートするイルミナ製品が無償で提供されます。2017年度の助成の申し込みは、今年度第3四半期に行われる予定です。
イルミナのアグリゲノム製品についての詳細は、www.illumina.com/agrigenomicsをご覧ください。
イルミナについて
イルミナは、ゲノムのパワーを解き明かすことにより、人々の健康を改善することを目指しています。革新的な取り組みに注力することにより、研究、臨床、および応用市場でお客様に製品を提供しながら、DNAシーケンスおよびアレイベースの技術におけるグローバルリーダーとしての地位を確立してきました。私たちの製品は、ライフサイエンス、腫瘍学(がんゲノム)、リプロダクティブヘルス、農業およびその他新たなセグメントでの応用に利用されています。イルミナ製品についての詳細はこちらから:jp.illumina.com、またはwww.facebook.com/illuminakk/でフォローしてください。
ドナルド・ダンフォース・プラント・サイエンス・センターは、植物科学によって人々の健康状態を改善することを目的とする非営利研究機関として1998年に設立されました。 食料の安全保障や環境に貢献すること、およびセントルイス地域が植物科学において世界の中心的役割を担うよう位置づけることを目指した研究、教育、および啓蒙活動を行っています。当センターの活動は、アメリカ国立衛生研究所、米国エネルギー省、アメリカ国立科学財団やビル&メリンダ・ゲイツ財団など、数多くの団体から提供される競争的補助金に支えられています。
ダンフォース・センターで現在行われている活動や研究分野についての最新情報や、センターのサイエンティスト、ニュース、“Roots & Shoots”ブログについての情報は、www.danforthcenter.org, をご覧ください。または、@DanforthCenterでフォローしてください。
HudsonAlpha Institute for Biotechnologyについて
HudsonAlpha Institute for Biotechnologyは、 さまざまな生物学的課題にわたり、ゲノムテクノロジーおよびサイエンスの分野における革新に専心する非営利(研究)機関です。 2008年の設立以来、1.人々の健康および福祉に貢献し得る科学的発見の促進、2.ゲノム医療の臨床現場での実践、3.ライフサイエンスにおける企業家精神の育成および事業の展開、および4.ゲノム学の見識に根差した労働力および社会の創出の奨励、という4つの任務を掲げてきました。 HudsonAlphaのバイオテクノロジーキャンパスは、リサーチパークとしては国内第2の規模を誇るCummings Research Park内の152エーカーの敷地にあります。バイオテクノロジー経済を発展させる温床として機能するよう設計されたHudsonAlphaの最新設備は、企業家や教育者を集めた非営利の研究センターと共同で利用できる環境に配置されています。HudsonAlphaキャンパスで築かれたつながりから、医療や農業を進展させる共同研究が進められています。ヒトゲノムプロジェクトの主要な共同研究者であるDr. Richard M. Myersのリーダーシップの下、HudsonAlphaは、遺伝学およびゲノム学研究、ならびにバイオテクノロジー教育を国内外で牽引し、32のバイオテクノロジー企業をキャンパスに抱えます。HudsonAlphaについての詳細は、http://hudsonalpha.org をご覧ください。
イルミナの将来予測に関する記述
本プレスリリースには、リスクおよび不確実性を含む将来予測に関する記述が含まれている可能性があります。将来予測に関する記述と実際の結果が異なる場合の重要な要素としては、当社が米国証券取引委員会(SEC)に提出する最新のフォーム10-Kおよび10-Q等の届け出またはカンファレンス・コール(日時は事前に連絡されます)にて開示される情報にて説明されるその他の要因が挙げられます。イルミナは本リリースの日付後に、これらの将来の予測に関する記述について更新する予定はありません。
当情報のオリジナル版はbusinesswire.comでご覧ください: http://www.businesswire.com/news/home/20160607005480/en/
出典:イルミナ・インク
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