FFPEサンプルからの遺伝子解析

RNAキャプチャーテクノロジーで解決する
融合遺伝子検出と発現解析


ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織サンプル由来のRNAは、ホルマリン固定の過程で断片化されたり、化学的に修飾されたりするため、解析が困難とされてきました。
イルミナでは、RNAキャプチャーテクノロジーを活用することで、その課題を克服しました。
ここでは、RNAキャプチャー法を成功させるための実験のポイントや対象製品について解説します。

実験のポイント
分解が進んだサンプルに対処するには ?

遺伝子発現解析では、RNA 品質評価に RNA Integrity Number(RIN)が広く利用されていますが、分解した FFPE サンプルの RIN 値は 評価基準として精度が低いだけでなく、ライブラリー調製の成功予測値として信頼性に欠けることが明らかになっています。 一方、RNA 断片サイズの中央値が、RNA の品質評価基準として、より信頼性の高い因子であることが分かってきました。そこでイルミナでは、200 ヌクレオ チド以上の RNA 断片の割合を示す DV200 指標を開発しました。 DV200 は、BioAnalyzerトレースより、簡単に算出が可能です。DV200 の値に応じて、推奨インプット量を設けており、推奨量からスタートすることで、確実にライブラリーを調製することができます。
 
RNAキャプチャー品質データ

A. RNA 品質の指標として使用されている RIN 値とライブラリー収量(濃縮前)では、相関が認められませんでした。

B. DV200 とライブラリー収量(濃縮前)とでは、高い相関が認められ(R2=0.91)、RNA 品質の指標としての有用性を示しています。

C. DV200 に基づき、推奨のRNAインプット量を設けています。


詳細は、FFPE サンプル由来の RNA 品質の評価 テクニカルノートをご覧ください。

実験のポイント
キャプチャー法の利点とは ?

従来法であるTruSeq Stranded Total RNA Kitを用いてFFPEサンプルの解析をする際には、多くのリード数が必要でしたが、TruSeq RNA Access Library Prep Kitの場合、コーディング領域のみをキャプチャーするため、少ないリード数でターゲット領域を効率的に解析することが可能で、コストの削減にもつながります。
 


A. TruSeq Stranded Total RNA Kitに比べ、TruSeq RNA Access Library Prep Kitでは、8分の1のリード数にも関わらず、エクソン領域で深いカバレッジが認められました。

B. TruSeq RNA Access Library Prep Kit により得られたデータのうち 85% 以上が転写産物(コード領 域および UTR 領域)にアライメントされました。

イルミナが提供するソリューション

RNAキャプチャー対応製品

  NEW TruSight RNA Fusion Panel TruSight RNA Pan-Cancer Panel TruSeq RNA Access Library Prep Kit
特長 507の融合遺伝子をターゲットとしたパネルスタンドアロンタイプの解析ソリューションもご提供 507の融合遺伝子を含む1385のがん関連遺伝子にフォーカスしたパネル、MiSeqでも8サンプルのRNAシーケンスが可能 ヒトコーディング領域(45Mb)をキャプチャーするため、
包括的な発現解析が可能
インプット量 高品質サンプル 10ng
FFPEサンプル 20ng~
高品質サンプル 10ng
FFPEサンプル 20ng~
高品質サンプル 10ng
FFPEサンプル 20ng~
推奨リード数 600万リード 600万リード 5000万リード
MiniSeq 1ランあたりのサンプル数 8サンプル 8サンプル 1サンプル
MiSeq 1ランあたりのサンプル数 8サンプル 8サンプル 1サンプル
NextSeq 1ランあたりのサンプル数 24サンプル(中出力キット) 24サンプル(中出力キット) 4サンプル(中出力キット)
16サンプル(高出力キット)

 

 
お客様の声

こちらの製品をご利用いただいた、お客様事例をご覧ください。

癌学会イベントレポートはこちら
FFPEサンプル解析に関する情報をお届けするさまざまなウェビナーを実施しています。ぜひご覧ください!

Oncology Breakthrough ウェビナーシリーズ5:低品質、微量FFPEサンプルへの対処方法:TruSeq RNA Accessを用いた融合遺伝子検出
イルミナ株式会社 シニアシーケンススペシャリスト
鈴木 健介

TruSeq RNA Access Library Prepキットを用いたFFPE検体のRNA-Seq
イルミナ株式会社 アプリケーション コンサルタント
寺倉 伸治

TruSight RNA Pan-Cancerパネルを用いた癌関連遺伝子の発現解析と融合遺伝子検出
イルミナ株式会社 フィールド アプリケーション コンサルタント
池田 理恵子

Oncology Breakthrough ウェビナーシリーズ3:がん研究者のためのFFPEサンプルからの変異解析
イルミナ株式会社 マーケティング本部
熊井 広哉