DNA結合タンパク質シーケンスの高精度解析

遺伝子制御に関するゲノム全体の調査のためのNGSとクロマチン免疫沈降との組合せ

ChIPシーケンス

ChIPシーケンス(ChIP-Seq)はクロマチン免疫沈降(ChIP)アッセイとシーケンスを組み合わせており、転写因子および他のタンパク質のためのゲノム全体のDNA結合部位を同定する優れた方法です。ChIPプロトコールに従い、特異抗体を用いてDNA結合タンパク質を免疫沈殿させます。その後、結合したDNAを共沈殿、洗浄し、シーケンスを行います。

ChIPの次世代シーケンス(NGS)のアプリケーションは、発現やがん進行などの種々の疾患および生物学的経路で役割を果たす遺伝子制御イベントに関する洞察をもたらしました。ChIP-Seqにより、ゲノム全体規模でのタンパク質と核酸との間の相互作用について十分検査することができます。

  • 任意の微生物のゲノム全体での転写因子あるいはヒストン修飾のDNA標的を捕捉可能
  • 転写因子結合部位を定義
  • RNAシーケンスとメチル化解析を併用して、遺伝子制御ネットワークを解明
  • 種々のインプットDNAサンプルとの互換性を提供
ChIP-Seqの利点

ChIP-SeqはDNA関連タンパク質の結合部位を特定し、該当するタンパク質のグローバル結合部位をマッピングするために用いることができます。エピゲノム調査に用いられるアレイや他のアプローチでは、既知のシーケンス由来のプローブが必要なため、必然的にバイアスがかかってしまいますが、ChIP-Seqでは予備的知識が必要ありません。ChIP-Seqは大量並列シーケンスにより、ゲノム全体にわたるプロファイリングを行い、大量サンプルの数百万におよぶカウントを生成するため、コスト効率が良く精確な解析が可能です。

エピジェネティックパターンのバイアスのない調査

イルミナの1塩基合成反応(SBS:sequencing by synthesis)ケミストリーは最も広く採用されているNGSテクノロジーであり、世界中のシーケンスデータの約90%以上がこのテクノロジーを利用して産出されています。*

イルミナは業界をリードするデータ品質に加えて、ライブラリー調製からデータ解析までのシーケンスを単純化する統合ワークフローを提供します。

以下のをクリックしてワークフローの各ステップで利用できる製品をご覧ください。

TruSeq ChIPライブラリー調製キット
ChIP由来のDNAからChIP-Seqライブラリーを調製するための単純で費用対効果の高い方法。
MiSeqシリーズ

1回のランあたり1~6 ChIP-Seqサンプルをシーケンスするフォーカスパワー。

NextSeqシリーズ

8~24 ChIP-Seqサンプルを並行してシーケンスするフレキシブルパワー。

HiSeq シリーズ
対象とする標的タンパク質に応じて、4~150 ChIP-Seqサンプルを並行してシーケンスするプロダクションパワー。
 
プラットフォーム比較ツール

シーケンスプラットフォームを比較して、研究室およびアプリケーションそれぞれに合った最良のシステムを特定するためのツール。

シーケンス試薬

イルミナの各シーケンスシステムに応じたシーケンス用試薬、フローセル、バッファーを含むキット。

ご注意:ChIP-Seqは高度にターゲットされた転写因子には、少量のリード(5~15百万)のみを必要とし、ヒストンマークのプルダウンなどの偏在性のタンパク質には大量のリード(50百万)を必要とします。

ChIP-Seqアプリ

MACS2を用いて転写因子の結合部位を同定し、HOMERを用いて、ピーク内のモチーフを発見します。

Genomatix Pathway System(GePS)

パスウェイ、ネットワーク、およびプロセスの生成および可視化。

BaseSpace CloudまたはOnsite

NGSデータの解析と管理のためのイルミナのゲノミクスコンピューティング環境。

NextBio Research

研究者の疾患機序、薬剤標的、およびバイオマーカーの特定を支援するキュレーションされた、増大しつつあるゲノムデータライブラリー。

がんエピジェネティクス
がんエピジェネティクス

メチル化異常や転写因子結合の変化などのがんのエピジェネティックな変化を研究することで、重要な腫瘍形成経路に対する洞察がもたらされます。
がんエピジェネティックス >>

遺伝子発現解析
遺伝子発現解析

遺伝子の発現と制御に関する解析により、ゲノムおよび環境の変化がどのように一般疾患の一因となるかが明らかになります。
遺伝子の発現プロファイリングおよび制御 >>

Selective transcriptional regulation by Myc in cellular growth control and lymphomagenesis.

Nature 511 488-92 2014

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RNA-Seq analysis and whole genome DNA-binding profile of the Vibrio cholerae histone-like nucleoid structuring protein (H-NS).

Genom Data 5 147-150 2015

要約を表示

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Nature誌のエピゲノムロードマップ
Nature誌のエピゲノムロードマップ

NIHエピゲノムロードマップでは、ヒトの主要な組織および細胞のエピゲノムの全体像を特徴づける研究がハイライトされています。

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Blueprintエピゲノムプロジェクト
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Blueprintは機能的ゲノム解析を適用してヒトのエピゲノムを解明しようとする欧州の研究プロジェクトです。

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ChIP-Seqデータ解析
ChIP-Seqデータ解析

このテクニカルノートには、ChIP-Seqデータセット解析への単純なアプローチが記述されています。

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ERα結合部位のChIP-Seqプロファイリング
ERα結合部位のChIP-Seqプロファイリング

Radboud大学の研究者が、エストロゲン受容体α結合部位を解析するためのChIP-Seq方法について記述しています。

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* データはイルミナにて公的データベースをもとに計算(2015)