
HLA領域のシーケンスから、免疫疾患に関する重要な洞察を得ることができます。従来の方法で高解像度のヒト白血球抗原(HLA)タイピング結果を得るには、複数のアッセイ、システム、および解析プログラムが必要です。
次世代シーケンス(NGS)によるHLAタイピングでは、1回のアッセイ、1つのシステム、そして1つの解析プログラムを用いて明瞭なフェージングのHLAタイピング結果を生成することができます。

HLAは、ゲノムの中で最も高度な多型性を示す領域です。HLA遺伝子のシーケンスは、HLA遺伝子と偽遺伝子との間の高いレベルの配列相同性、高い変異性、および集団中の何千ものHLA対立遺伝子の不十分な特徴付けのために、かつては非常に困難を伴いました。
イルミナSequencing by Synthesis (SBS) ケミストリーを用いたNGSは、これらの課題を克服し、基礎および臨床研究への応用に向けて重要なHLA遺伝子のシンプルで高品質な解析を実現します。高精度でロバストなイルミナSBSケミストリーは、世界中で広く採用されているNGS技術です。
原則的には、NGSはサンガー(キャピラリー電気泳動ベースの)シーケンスに似ています。DNA断片がDNAテンプレート鎖から再合成されると同時に、各断片から放出されるシグナルに基づいて塩基が順番に同定されます。NGSがこのプロセスを拡大すると、数百万の反応が大規模に並列して起こります。これにより、HLA領域などのDNAの大規模並列方式での迅速なシーケンスが可能です。
イルミナのNGS技術は、ペアエンドシーケンスをサポートします。このシーケンスは、明瞭なHLAタイピングを成功させるうえで極めて重要な独自の機能です。ライブラリーDNA断片の末端をシーケンシングすることにより、高クオリティのベースコールが得られます。ライブラリーのDNA断片の末端をシーケンスすると、高品質のベースコールが得られます。この2つのリード(クローン増幅した同じライブラリーDNA断片に由来)は物理的に結合しているため、各リードペアについて多型との関連を評価できます。ライブラリーの断片生成プロセスはランダムに生じることから、ペアリード間の距離はさまざまです。これにより、2つの多型のフェージングを直接決定することができます。
NGSおよびマイクロアレイソリューションにより、研究者らは、潜在的な自己免疫疾患の機序、免疫レパートリー、腫瘍の免疫原性、免疫関連の遺伝的バリエーションの機能的結果を検討することができます。
マルチプレックスにより、多数の遺伝子座のシーケンスを1回で同時に行うことができます。個別の「バーコード」配列を各遺伝子座に付加して、HLAシーケンスデータ解析中に区別できるようにします。
イルミナによって最初に開発され、現在CareDxから入手可能なTruSight HLA v2シーケンスパネルを用いれば、数十のサンプルに対して、単一のアッセイ、単一のワークフロー、単一の機器で、11の遺伝子座位の位相分解、サンプルから報告までのHLAタイピングを同時に行うことが可能です すべての遺伝子座についてサンプルごとに不明瞭さを軽減する作業を行っていた時代は終わります。TruSight HLAパネルによって、初めて超高解像度タイピングの結果が得られるようになります。

*社内計算データ Illumina, Inc., 2015