シーケンスコストが下がるのに伴い、動植物シーケンスは農業研究のより一般的な方法になっています。次世代シーケンサー(NGS)は、動植物のゲノムが複雑で既知の知識が限られているこの分野において、特に有用なテクノロジーです。対象の生物種をシーケンスすることにより、遺伝子変異などの要因が形質へ与える影響に関して詳細な情報が得られます。
研究プロジェクトが新規の生物種を対象としている場合や、これまで遺伝ツールを使って調査されていなかった場合は、de novo シーケンスが最初のステップとなります。このステップでは、動植物の機能と環境との相互作用の基礎となる遺伝情報を理解することができます。長いペアエンドとメイトペア技術から得られるシーケンスデータを利用し、研究者はゲノムをアセンブルすることでゲノムマッピングを行います。また一塩基多型(SNP)およびその他の遺伝多型の探索のために、ゲノムアセンブル情報を使ってさらにリシーケンス解析を行います。
詳細はこちら生物種のリファレンスゲノムができたら、遺伝子、SNP、構造多型の探索および遺伝型決定には動植物の全ゲノムシーケンスが適したアプローチです。これらの解析で得られる情報は、現在の遺伝マップのギャップを埋め、育種選抜を向上し、生物種内および生物種間における比較ゲノム解析を可能にします。
詳細はこちらRNAシーケンス は動植物における遺伝子発現の革新的な探索ツールで、発生や病気、ストレス下の遺伝子発現レベルの変化に新たな明察をもたらします。このアプローチは遺伝子およびタンパク質機能と相互作用を明確化したり、組織特異的なRNA転写産物(mRNA、ノンコーディングRNA、small RNAなど)およびSNPを同定したりすることができます。
詳細はこちら環境に対して起こる順応的反応(食物の有無や干ばつなど)は、動植物において表現型を変えるきっかけとなり、生存能力や生殖状況に影響をもたらすことがあります。シーケンス解析を用いてDNAメチル化、クロマチン構造、small RNA発現の変化を調べることにより、研究者はエピジェネティクスの要因がどのようにこうした変化や形質に貢献しているのかを理解することができます。
詳細はこちらターゲットリシーケンス は、エクソームや大規模な関連解析などで得られたある特定のゲノム領域をディープシーケンスするアプローチです。効率よく経済的なこのシーケンス手法は、事前に決められたゲノム領域を多くのサンプルに対して解析することで、共通した、あるいは稀な多型(SNP, CNVなど)を同定することができます。これらの多型は育種決定の手助けとなるものであったり、動植物における病気や寄生の感受性に関連するものである場合があります。
詳細はこちらシーケンスによるジェノタイピング(GBS: Genotyping by sequencing)は、新しい動植物のSNPを探索する低コストな遺伝スクリーニング手法で、ジェノタイピング解析を行うことができます。動植物シーケンスをルーチンのスクリーニングとして使うことで、育種の現場において投資利益を迅速化することができます。
この手法は遺伝マッピング、戻し交配ラインのスクリーニング、純度試験、ハプロタイプマップの構築、および植物における遺伝評価と関連性研究などにお使いいただけます。
詳細はこちらシーケンスはメタゲノム解析を大きく変革しました。培養することなく、大規模な微生物集団を自然環境から直接解析できるこの手法により、動物の消化を促進する胃の微生物であったり、窒素固定に関係する根の微生物など、動植物の発生に関連する微生物集団の複雑性および多様性についての情報を手にすることができます。
次世代シーケンサー(NGS)は微生物研究において、先端ツールとして活用されています。NGSは既知情報を必要とせずゲノムを測定でき、培養することができない生物種においても解析が可能です。1塩基の解像度により、ラボあるいは環境において、短期間で適応する微生物のトラッキングを行えます。
詳細はこちらヒト全ゲノムシーケンスからアンプリコン、プラスミド、そして微生物種までの幅広いアプリケーションに対応した迅速な統合ワークフロー。
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