トランスクリプトームは、微生物のゲノムによってコードされるRNAの包括的なセットです。 メタトランスクリプトームは、複雑なサンプル中の微生物群によってコードされたすべてのRNAを含みます。微生物が対象である場合、微生物が環境または宿主の条件の変化に反応して生じる転写物量の変化を定量化するためには、遺伝子発現の動態を理解することがきわめて重要です。微生物トランスクリプトームおよびメタトランスクリプトームの情報は、特異的な抗生物質に対する耐性予測、宿主と病原体との免疫相互作用の理解、および疾患進行の追跡にとって重要です。
次世代シーケンサー(NGS)テクノロジーを用いたRNAシーケンス(RNA-Seq)は、転写物全体に注釈を付け、定量化するための標準的な手法となっています。細胞RNAは、抽出されcDNAに転換されて、シーケンスライブラリーを調製するのに用いられます。シーケンスリードは、レファレンスゲノムにマップされ、多くの実験データセットと比較できる定量的な転写物データのみならず、エクソンジャンクションおよびスプライシング部位といった特徴に関する定性的な情報を提供します。
マイクロアレイのようなハイブリダイゼーションをベースとする方法とは異なり、RNA-Seqは、一般の転写物や新規転写物の鎖に特異的な、バイアスのない同定を可能にします。広いダイナミックレンジは、単一RNA-Seq実験において、高・低発現体を同定することを可能にします。多くのサンプルは、自動化に適した能率的なワークフローで、一度に処理することができます。
こうした実験を行うには、複数のアプローチがあります。ワークフローのステップごとに、関連する製品をご紹介します。
注意:TruSeq RNAライブラリー調製キットをご利用の場合は、RNAを抽出してcDNAに転写する必要はありません。Nextera XTを使うには、RNA抽出キットを使い、dsDNAテンプレートを作る必要があります。
以下のをクリックしてワークフローの各ステップで利用できる製品をご覧ください。
付着性細胞および懸濁細胞のRNAを抽出する簡便な方法。
ゲノムライブラリー調製など多くのアプリケーションのためのDNAまたはRNAの同時精製キット。
全RNA解析のための能率的、経済的および拡張性のあるソリューション。 ご注意:TruSeq RNAサンプル調製キットを用いる場合、RNAを抽出してcDNAに転写する必要はありませんのでご注意ください。
小ゲノム(細菌、アルケー、ウイルス)、アンプリコンおよびプラスミドを対象とするシーケンスが即可能なライブラリーの調製キット。 ご注意:RNA抽出キットを使用する場合は、dsDNAを生成する必要があります。
MiSeq v3試薬キット
最高出力15 Gbの使いやすいベンチトップ型シーケンサーおよび試薬
NextSeq 500The NextSeq desktop sequencing system is the first and only desktop sequencer to offer exome, transcriptome, and whole-genome sequencing.
各サンプルに関する品質およびカバレッジの情報のみならず、一次および二次解析データは、シンプルかつ直観的なグラフィック形式でご利用できます。 HiSeqまたはMiSeqの出力には、データ解釈用のfastqファイルが必要とされる点にご注意ください。
BaseSpaceのファイルをダウンロードして共有します。
微生物トランスクリプトームプロファイルのうち、特にハイスループットテクノロジーに由来するトランスクリプトームデータを研究するためのツールおよび情報
Oases転写物を産生するために設計されたde novoトランスクリプトームアセンブリ。
RNA-Seqサンプルにおいて、転写物をアセンブルして存在量を推定し、差次的な発現および制御を推定します。
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