16S リボソームRNA(rRNA)遺伝子シーケンスは、採取したサンプル中に存在する細菌を同定および比較するのに用いられる一般的なアンプリコンシーケンス手法です。16S rRNA遺伝子解析は、研究するのが困難または不可能である複雑なマイクロバイオームや環境から採取したサンプルを系統学的および分類学的に研究するための確立した手法です。16Sの研究データは、種のレベルまで分類学上の割り当てを行うための感度および特異性を向上させるのに用いられます。
キャピラリーシーケンスまたはPCRをベースとするアプローチとは異なり、次世代シーケンサー(NGS)は、培養を必要としない手法であり、サンプル中の微生物群全体の解析を可能にします。これには他の手法では見つかる可能性の低い種も含まれます。1回のシーケンスで多くのサンプルを組み合わせることが可能なため、微生物学の研究者は、次世代シーケンサーをベースとする16S rRNA遺伝子シーケンスを費用対効果の高いテクノロジーとして用い、他の手法では見つかる可能性の低い菌株を同定できます。
こうした実験を行うには、複数のアプローチがあります。ワークフローのステップごとに、関連する製品をご紹介します。
以下のをクリックしてワークフローの各ステップで利用できる製品をご覧ください。
小さなゲノム(細菌、古細菌、ウイルス)、アンプリコンおよびプラスミドを対象とするシーケンスが即可能なライブラリーであり、ワークフローは90分以内(ハンズオンタイム15分)に終了します。
ターゲットおよび低分子ゲノムシーケンスアプリケーション向けのスピードと使いやすさ
最高出力15 Gbの使いやすいベンチトップ型シーケンサーおよび試薬
16Sメタゲノミクスワークフローの解析出力ファイルは、各サンプルのリード分類を提供します。詳細はユーザーガイドをご覧ください。
BaseSpaceに関する16Sメタゲノミクスワークフローの解析出力ファイルにより、各サンプルのリード分類が提供されます。詳細はユーザーガイドをご覧ください。
主にハイスループットのアンプリコンシーケンスデータを基にした、微生物群の比較および解析のためのオープンソースソフトウェアパッケージ
Greengenes16S rRNA遺伝子データベースと解析ツール
テュービンゲン大学(Universitat Tuebingen)によるメタゲノム解析用ソフトウェア
リボソームデータベースプロジェクト(RDP)RDPは、オンラインデータ解析、整列化された注釈付きの細菌および古細菌小サブユニット16S rRNAシーケンスなどのリボソーム関連データおよびサービスを科学界に提供します。
16S rRNA菌叢解析用ツールQIIMEは著名な国際プロジェクトでも採用され、世界的に人気の高いソフトウェアパッケージです。運用の煩雑さが指摘されることの多いQIIMEですが、弊社BaseSpace Sequence Hubではクリック操作だけで簡単に利用できるアプリ版をご提供しております。
塩基に偏りがあるLow Diversityサンプルの特徴と、そのラン結果でみられる傾向をご紹介し、クオリティやデータ量を改善させるポイントをご案内いたします。
16S rRNAメタゲノム解析とは、環境サンプルなどから含まれる生物種について網羅的に解析する方法です。イルミナ本社で2013年に公表されました16S rRNAメタゲノム解析について、そのプロトコールの詳細および特長などを解説します。
次世代シーケンサーを用いて16Sリボソーマル領域を対象とした細菌叢解析を、これから行おうと考えている方を対象としたWebinarです。
森永乳業株式会社食品基盤研究所において、腸内細菌解析を行なっておられる小田巻博士から、イルミナのデスクトップ型シーケンサーMiSeqを用いた最新の解析結果をご講演いただきます。
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微生物解析にNGSを利用する最大の利点は、培養できない生物など予備知識が得られない場合でもゲノム情報を取得し、1 塩基の解像度で解析できることです。NGSでどのような研究が拡がるか、このガイドでご確認ください。