プレスリリース

イルミナ、ターゲットシーケンス用コンテンツセットTruSightTM製品を発表

専門家が設計したコンテンツにより次世代シーケンサーが実用化へ

2012年9月11日サンディエゴ(BUSINESS WIRE)――イルミナ・インク(Nasdaqコード:ILMN)は本日、次世代シーケンサー(NGS)を使用したコンテンツセットTruSightの第1弾として5製品を発表しました。主要機関の専門家らが設計に携わり、特定の遺伝性疾患・病態を標的としたターゲットシーケンスを経済的かつ合理的に行える製品となっています。このコンテンツを利用し、独自の検査法を開発することも可能で、2013年上半期には機能を追加し、カスタムコンテンツによる拡張にも対応予定としています。

チルドレンズ・マーシー病院小児ゲノム医学センター(Children's Mercy Center for Pediatric Genomic Medicine)、ケネディ・クリーガー研究所(Kennedy Krieger Institute)、ロンドンにある癌研究所(The Institute of Cancer Research, London)、パートナーズ・ヘルスケア(Partners Healthcare)等から医療業界の権威が開発に参加し、以下の疾患または病態に関連する遺伝子の包括的評価が行えるよう設計されています。

  • TruSight Autism:小児の約88人に1人が患うとされる自閉症の評価に使用
  • TruSight Cancer:癌の遺伝的要因の特定をサポートし、一般的な癌(乳癌、結腸直腸癌など)のほか希少な癌に関連する遺伝子を網羅
  • TruSight Cardiomyopathy:心筋症の遺伝的要因の特定をサポート
  • TruSight Inherited Disease:小児期に発症する重度の劣性遺伝病に特化
  • TruSight Exome:希少遺伝病のうち全世界での年間罹患者数が1000万人に及ぶものが対象とし、コンテンツはHGMD®(Human Gene Mutation Database)から選定

イルミナのJay Flatley社長兼CEOは、「これら新しい次世代シーケンサーの関連製品の発売はイルミナにとって素晴らしい節目となるものです」としたうえで、「業界との緊密な連携により、今回第1弾のコンテンツセットを世に送り出すことができました。ラボのニーズに確実に応え、結果の質的向上に寄与していきます。今回のコンテンツと、MiSeq®プラットフォームによる当社の確かな次世代シーケンサーのテクノロジーの組み合わせは、強力なツールとなります」と語っています。

TruSightコンテンツセットは、特定の疾患・病態に関連する個々の遺伝子や遺伝子領域を標的とする複数のオリゴヌクレオチド・プローブを含みます。ターゲットシーケンスによる検査法を各ラボや検査室が独自に開発するという用途に向けて設計されたもので、対応システムはイルミナのMiSeqとなります。また、少量サンプルでの解析をサポートする Nextera Enrichment Kit、および MiSeq の新しい試薬キットも今後リリースが予定されています。

チルドレンズ・マーシー病院小児ゲノム医学センター(ミズーリ州カンザスシティ)の理事長であるStephen Kingsmore医師は、「新しいコンテンツの価値、そしてラボでの使いやすさを非常に楽しみにしています」とし、「専門家が手がけたコンテンツをイルミナの確かなテクノロジーに取り入れることで、検査室の作業効率は上がり、結果を得るまでの時間も短縮されます。最終的には臨床診療の向上につながればと思います。それが本当のゴールですから」と期待を寄せています。

また、イルミナのトランスレーショナル&コンシューマー・ゲノミクス部門Matt Posard上級副社長兼統括マネージャーは、「当社は本日、パートナーズ・ヘルスケアとの戦略的提携により次世代シーケンサーの臨床的評価と報告のためのツールを投入することも発表しています。パートナーズのプラットフォームであるGeneInsight® Suiteを利用したツールです。TruSight製品とこれら新しい評価と報告ツールが出揃ったことで、いよいよ次世代シーケンサーの本領発揮といえるでしょう」としています。

TruSightコンテンツセットは研究用途を目的としており、診断には使用できません。製品の出荷は本年第4四半期となる予定です。詳しくはウェブサイトをご覧ください。

 


イルミナについて
イルミナ(www.illumina.com) は、遺伝子多型や遺伝子機能の大規模解析を行うためのライフサイエンスツールおよび包括的システムの開発、製造、販売を行っている主要企業です。当社はジェノタイピング、コピー数多型解析、メチル化研究、遺伝子発現プロファイリングのほか、DNA、RNA、タンパク質の低マルチプレックス解析を行うための革新的なシーケンシングソリューションおよびアレイベースソリューションを提供しています。このほか、ゲノム科学や診断学の発展を促すツールやサービスを提供しています。当社のテクノロジーや製品は遺伝子解析研究やその応用を加速させ、分子医学への道を切り開き、最終的には医療を変革しています。
 

将来予測に関する記述
本プレスリリースには、リスクおよび不確実性を含む将来予測に関する記述が含まれています。将来予測に関する記述には、カスタムコンテンツへの対応予定およびTruSightコンテンツセットの出荷予定日に関する記述が含まれますが、これに限定されません。将来予測に関する記述と大きく異なる実態が生じる重要な要素としては、新製品および新サービスの開発、製造、および発売に伴う課題ならびに当社が米国証券取引委員会(SEC)に提出する最新のフォーム10-Kおよび10-Q等の届出またはカンファレンス・コール(日時は事前に連絡されます)にて開示される情報にて説明されるその他の要因等があげられます。イルミナは本リリースの日付後において、これらの将来の予測に関する記述について更新する予定はありません。
 

お問い合わせ先

イルミナ株式会社(Illumina K.K.)
〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町2-13-13 共同ビル5F
TEL:03-4578-2800
FAX:03-4578-2810
URL:http://www.illuminakk.co.jp
担当:マーケティング部
問い合わせメール:contactJPN@illumina.com

 

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