プレスリリース

イルミナ取締役会 ロシュによる敵対的買収は不適切として満場一致で否決

株主に対し、ロシュの公開買い付けに応じないように強く要請。

公開買い付けに対する取締役会からの意見表明書であるスケジュール14D–9をSECに提出。

あわせて、米国東部標準時午後5時に投資家のためのカンファレンス・コールを開催。

 

2012年2月7日サンディエゴ(BUSINESS WIRE)--イルミナ(NasdaqコードILMN)(遺伝子多型および遺伝子機能の大規模解析用ライフサイエンスツールならびに包括的システムの開発、製造、販売を行うリーディングカンパニー)は本日、ロシュの敵対的買収提案につき、取締役会にて財務アドバイザーおよび法務アドバイザーからの助言も踏まえて充分に検討した結果、1株当たり44.50米ドルという提示価格はさまざまな観点から見て非常に不十分かつイルミナを過小評価したものであり、株主の最善利益に反するとして、これを満場一致で否決したと発表しました。この決定に伴い、取締役会は株主に対し、ロシュからの公開買い付けに応じないように勧告するとともに、本日、米国証券取引委員会(SEC)に対して、買収案拒絶の理由を明記したスケジュール14D–9の届出を行いました。また、ロシュの会長に宛てて、レターを出状しました。

レターの中で、イルミナの代表取締役社長兼最高経営責任者であるジェイ・フラットレーは次のように述べています。「ロシュの買収案はイルミナをひどく過小評価したもので、他社に類することのないイルミナのリーダーシップポジションと今後の成長性を反映したものではない、というのが当社取締役会の満場一致の意見です。イルミナは、これまでの収益性とベンチマークを超えるパフォーマンスが証明するとおり、遺伝子解析ツール分野における革新性とマーケットリーダーとしての地位を築いており、その結果、企業価値の大幅な向上をもたらしました。われわれの業界は誕生して間もない市場ですが、この先、遺伝子情報が分子生物学研究の範囲を超えて、医療診断、リプロダクティブ・ヘルスおよびガン治療マネジメントの分野に広く応用されるようになれば、大きな成長を期待できる可能性があります。さらに、業界が加速度的に成長すれば、イルミナは単独でも、マーケットリーダーとしてのプレゼンスを拡大でき、ロシュの提案よりはるかに高い価値をわれわれの株主に提供できるでしょう。」

イルミナ取締役会が株主に対し、ロシュの公開買い付け案を拒否するように勧告する具体的な理由は以下のとおりです。なお、その詳細については、SECに届出したスケジュール14D–9にも記載されています。

1) 買収案は、非常に不十分であり、イルミナの業界をリードする優位性と将来の成長性をひどく過小評価しています。

当社取締役会では、買収案はイルミナの資産、経営および業界をリードする優位性と成長機会等の将来性についての潜在的価値を反映しておらず、非常に不十分かつイルミナをひどく過小評価したものであると考えます。

  • イルミナは、これまでにない遺伝子読み取りの幅と深度を実現した技術的プラットフォームにより、遺伝子解析ツールおよびサービスの開発と販売分野におけるリーダーの地位を確立しています。2,300件を超えるシーケンシング関連の学術論文と8,000件を超えるイルミナ技術を使用した学術論文が発表されていることからも、当社がライフサイエンスツール分野において、信頼性のある優れた製品ラインナップを揃えているものと取締役会では認識しています。これらの学術論文は、イルミナの市場をリードする次世代シーケンシング、マイクロアレイおよび関連技術、ならびにこれらの消耗品とインフォマティクスなど9つのプラットフォームから構成される製品ラインナップが第三者から高く評価されていることの表れです。これらの優れた技術一式がライフサイエンスツール市場において、最高のブランドの一つとして認められており、今日イルミナはライフサイエンスツール業界の中でも急速に伸びている次世代シーケンシング市場において60%のシェアを誇っています。世界的にも、全世界のシーケンシングデータの約90%がイルミナの装置でアウトプットされたものと認識しています。市場の流れを変えるような技術開発をいち早く製品として導入するという、イルミナの商業的に有効なイノベーションの歴史と実績は他に例をみないものです。
  • この業界は、業界全体としても、またイルミナだけを見ても、高い成長性が期待できる分野です。イルミナが置かれているのは誕生して間もない業界ですが、この先、遺伝子情報が分子生物学研究の範囲を超えて、医療診断の分野に広く応用されるようになれば、大きな成長を期待できる可能性があると取締役会では考えています。また、遺伝子情報のニーズが、臨床や一般消費者向けのみならずベーシックやトランスレーショナルな研究分野へと発展している傾向から、イルミナは今後も継続的に利益を上げられる環境にあると判断します。さらにイルミナでは、分子診断、リプロダクティブ・ヘルスおよびガン治療マネジメントならびにバイオテクノロジー、獣医学および森林学といった産業分野など、他の市場でもシーケンシング需要の拡大を確保しこれを実現することに照準を合わせており、これらの新しい市場での拡大するユーザーベースに十分対応できる、読み取りの幅と深度を実現した技術的プラットフォーム、機能および専門的な技術について、既に開発段階にあるものと認識しています。特にHiSeq 2500およびMiSeq等のプラットフォーム、および現在進行中の独占的な発見や開発が、イルミナの顧客ベースおよび製品の応用分野のすそ野を広げ、臨床分子診断マーケットへの参入を推進するものと期待を持っています。
  • イルミナの将来性は、新製品とサービスを確実に提供できるパイプラインによって裏付けされています。取締役会は、事業を確実に成長させてきたマネジメントチームの能力を高く評価し信頼していますが、この信頼は、イルミナが長年に渡り、また何回もの事業サイクルの中で、常にその目標を達成または上回る業績を出してきたことによります。一方でイルミナの将来性は、新製品とサービスを確実に提供できるパイプラインで裏付けされており、取締役会では、これらの新製品やサービスが研究者や医療従事者の役に立つ有力な新ツールを生み出すものと信じています。さらに、どの競合他社も、イルミナほどのスピード、正確性、信頼性、経済性に優れた遺伝子解析装置、消耗品ならびにサービスを実現できる画期的な技術を、一貫して継続的に提供できる能力はないと見ています。
  • イルミナは、長年に渡り高いパフォーマンスをあげてきました。当社取締役会では、イルミナの現在の事業計画上で示されているスタンドアローン価値(単独企業としての価値)は、買収案で株主に提示された価値を大きく上回ると判断します。この点について、取締役会では、ここ何年かの株主へのリターンを考慮しました。2006年以降のイルミナの収益および一株当り利益(EPS)は、複利成長率でそれぞれ約42%と26%という常に高い実績を達成し、(ロシュによる敵対的買収発表前の)5年間に限れば、S&P 500株価指数が9%下落したにもかかわらず、イルミナ株のリターンは84%と、顕著な株主価値を生み出しています。このことから、当社取締役会では、イルミナの独立企業としての事業計画は、ロシュの買収案を遥かに上回る価値を、われわれの株主にもたらしてくれることを確信するに至りました。

2) ロシュによる買収提案のタイミングは、非常に日和見的であり、イルミナの新しい製品プラットフォームおよびパイプラインを反映したものではありません

当社取締役会では、買収案はイルミナの資産、経営および業界をリードする優位性と成長機会等の将来性についての潜在的価値を反映しておらず、非常に不十分かつイルミナをひどく過小評価したものであると考えます。

  • ロシュは、株式市場が低迷しているこの時期に投資をするため、日和見的に買収を提案してきました。イルミナは過去2年間7四半期連続で増収を達成しており、2011年7月には、直近の株価最高値である79.40米ドルを記録しました。ロシュからの最初の買収アプローチは、政府等の研究機関への資金援助が縮小傾向となる可能性を示唆したイルミナの2011年第3四半期業績発表のちょうど2週間後でした。取締役会としては、これは一時的な傾向であると考えていましたが、この時期、株式市場は短期的な混乱に見舞われ、株価はここ2年間の最低レベルにまで落ち込みました。2012年の研究機関への資金援助は堅調に推移しており、シーケンシング技術の応用も引き続き拡大しているため、取締役会では、既存市場におけるイルミナの成長率はこれまでどおり高いものと信じています。また、現在行われている技術開発努力が、近い将来、イルミナの成長をさらに加速させる可能性をもたらすでしょう。
  • ロシュは、イルミナ独自の優れた新製品とパイプラインから生み出される今後の高い成長機会を自らが手にするため、日和見的な買収案を提示しています。イルミナでは、遺伝子解析プラットフォームとソリューションの確実な提供手段となる新たなシステムを検討中であり、これが実現すれば、多くの顧客が多岐にわたる目的でイルミナ製品を採用することにつながるでしょう。例えば、イルミナのMiSeqプラットフォームは、ユーザーフレンドリーなパッケージで、イルミナのシーケンシング技術を新規ユーザーにも提供できる製品です。また、先日発表したHiSeq 2500は、ヒトゲノムを一日で解析したいというユーザーのニーズに応えて機能強化されたものです。イルミナのBaseSpaceインフォマティクス解析ソリューションは情報技術のハードルを下げ、シーケンシング技術の採用増加を可能としました。イルミナの製品ポートフォリオは、マイクロアレイ、PCR、中レベルのマルチプレックス解析プラットフォームおよび革新的な試薬とソフトウェアソリューションで構成されており、遺伝子解析ワークフローのすべてをカバーしています。イルミナのFastTrackジェノタイピング受託サービスは、遺伝子解析技術のニーズが増加している医薬品、バイオテクノロジー、医療および消費者市場でのユーザーを拡大しています。また、イルミナは、子宮がん、胃がん、大腸がんといった腫瘍学、自己免疫疾患、遺伝的疾患および母性胎児医学等の分野における診断法を発展させるために、独自の臨床用コンテンツを開発しています。さらに、市場におけるイルミナ製品のリーダーシップとその成長性は、シーケノム社、ファウンデーション・メディシン社等の分子診断分野におけるリーディングカンパニーとの数々のパートナーシップにより証明されています。取締役会では、これらの独自の診断法が、今後もイルミナに長期的な成長をもたらしてくれるものと信じています。
  • 当社取締役会では、現在イルミナは、新しいプラットフォームのために続けてきた多額の投資が利益を生む直前の段階にあり、短期的にも、また中、長期的にも持続可能な成長や価値を生み出す有望なパイプラインを備えているものと信じています。取締役会は今日現在においても、イルミナは、大きな革新と成長を達成しており、その結果として十分な株主価値を生み出していると認識していますが、さらに、その技術プラットフォーム、製品パイプライン、マネジメントチームおよび常に革新を求める企業文化がある限り、今後も拡大する遺伝子解析および診断マーケットにおいて、より大きな利益を得られる位置にあるものと信じています。

3)買収案では、イルミナの、個別化医療の実現役としての価値が把握されていません。

ロシュの買収案では、個別化医療の将来像実現の鍵を握るイルミナの中心的役割と、医療の提供に関わる世界中のさまざまなステイクホルダーにイルミナが与える価値が把握されていません。遺伝子情報とその臨床利用は重要性を増しており、医薬分野における新たな発見と開発の中心となっています。同様に、遺伝子情報は、新たなバイオマーカー、コンパニオン診断および臨床分子診断ソリューションの発見や開発のために使われています。これらの治療と体外診断を組み合わせれば、個別化医療の提供が可能となり、患者や医療関係者のためばかりではなく、さまざまなステイクホルダーの中でも医薬品、バイオテクノロジーおよび体外診断関係業界が恩恵を受けることとなるでしょう。当社取締役会では、イルミナの技術や製品、サービスが医療業界全体での遺伝子情報の利用拡大を推進するためのきっかけとなり、かつ重要な役割を果たすものと信じています。

4)ロシュの買収案はイルミナの株主に不利益を強いています。

当社取締役会では、ロシュからの突然の公開株式買い付けの申し出は、イルミナの株価が短期的に低迷している機会をうかがった奇襲戦術であると見ています。1株当たり44.50米ドルという買収価格はイルミナの52週高値である79.40米ドルを34.90米ドルも下回るものです。2012年1月24日のイルミナ株価の終値は37.69米ドルでしたが、ロシュは、このイルミナ株価の低迷期を利用し、その高い将来性をイルミナ株主からロシュとその株主へ移転することを目論んでいるものと考えられます。

5)ロシュの提示額は、直近の市場価格以下のレベルです。

2012年1月25日の公開買い付け発表以降、イルミナ株の株価は、提示価格である44.50米ドルを上回っています。本プレスリリース発表の直前取引日である2012年2月6日のNASDAQグローバル・セレクト・マーケットにおけるイルミナ株の終値は51.97米ドルと提示価格(44.50米ドル)を17%も上回るものでした。

6)買収条件によって、重大な不確実性とリスクが生じます。

当社取締役会では、ロシュの買収案で提示されている多くの条件は買収が実際に行われるかどうか、またはそのタイミングについて、大きな不確実性とリスクを秘めていると判断しました。買収提案書(スケジュールTO)およびその別紙Aの「第2項:届出人の身元および背景-公開買い付け」に記載されるとおり、買収案は長々と綴られた条件が前提となっています。その一例をあげれば、(1)最低公開買い付け条件、(2)株主権利(ライツ)条件、(3)セクション203条件、(4)イルミナが、購入者またはロシュによるイルミナ買収能力を損なうまたはイルミナを買収することによってロシュが獲得する期待価値を低減するような合意または取引を行わないことに関する条件、(5)米国内および国外における独占禁止法への抵触について考慮することに関する条件、(6)訴訟その他の不利益な行為がないことに関する条件、(7)エクソンフロリオ条項に関する条件、(8)ロシュおよびその子会社全体として、またはイルミナおよびその子会社全体として、重大な負の影響がないことに関する条件、(9)マーケット指標のパフォーマンスに関する条件、(10)イルミナおよびその子会社の設立関係書類に変更がないことに関する条件、(11)イルミナの契約関係に重大な負の影響がないことに関する条件、(12)イルミナ株式の所有関係の変更に関する条件などです。取締役会では、イルミナの株主は、ほかにもいくつかある条件やこれらの条件を読んだだけでは、購入者が買収を確実に完遂するか信用することができないものと判断します。さらに、買収提案書(スケジュールTO)によれば、買い付け条件は、ロシュ、購入者およびその関係会社のためだけのものであり、万一条件に規定される状況(ロシュまたは購入者による作為または不作為を含む)が起こった場合にも、購入者または購入者の独自の判断によりロシュだけが、権利を主張できることが規定されています。

7)イルミナは、財務アドバイザーから、買収案は不十分であるとの意見を得ています。

当社取締役会では、2012年2月7日の取締役会の席上で、ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーおよびバンクオブアメリカ・メリルリンチのそれぞれから口頭で、またその後書面にて意見を得たという事実を重視しています。その内容は、意見日時点において、また意見書に記載される要因と前提を条件とした場合、ロシュの買収案で(購入者およびその関係会社以外の)株式保有者に支払われるとされる対価は、これらの所有者の財務的観点から見て不十分なものでした。ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーおよびバンクオブアメリカ・メリルリンチがそれぞれ2012年2月7日に提出した意見書の全文には、これらの意見書を作成するにあたって使用された前提、手順、考慮事項および制限事項が記されており、イルミナの14D–9にそれぞれ別紙BおよびCとして添付されています。どちらも、イルミナがロシュ買収案の検討を行うにあたり、その取締役会に対し意見し、情報とサポートを提供してくれました。なお、ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーおよびバンクオブアメリカ・メリルリンチの意見書は、株式所有者に対する、今回の公開買い付けその他へ応じるか否かにおける勧誘または勧告には該当しません。

イルミナの14D–9届出書の全文は、SECのウェブサイトwww.sec.govまたは、当社ウェブサイトwww.illumina.com.の「投資家のみなさまへ」でご覧いただけます。なお、本プレスリリース中「購入者」とは、ロシュの間接的な100%子会社であって、今回ロシュとともに敵対的な公開買い付けを提案しているCKHアクイジション・コーポレーションを意味します。

本日、イルミナからロシュの会長に宛て、以下のレターを送信しました。
スイス、バーゼル市CH–4070
ロシュ ホールディング・リミテッド会長
Franz B. Humer博士
 

拝啓
Franz様

 

ロシュの買収案とその条件を隅々まで精査し入念に検討した結果、当社の取締役会では、ロシュの買収案はさまざまな観点から見て非常に不十分かつイルミナを過小評価したものであり、株主の最善利益に反するとして、これを満場一致で否決しました。また、取締役会では、イルミナの独立企業としての事業計画は、ロシュの買収案より遥かに上回る価値を、われわれの株主にもたらしてくれるものと確信しました。

イルミナは、これまでの収益性とベンチマークを超えるパフォーマンスが証明するとおり、遺伝子解析ツール分野における革新性とマーケットリーダーとしての地位を築いており、その結果、企業価値の大幅な向上をもたらしています。われわれの業界は誕生して間もない市場ですが、この先、遺伝子情報が分子生物学研究の範囲を超えて、医療診断、リプロダクティブ・ヘルスおよびガン治療マネジメントの分野に広く応用されるようになれば、大きな成長を期待できる可能性がある分野です。さらに、業界が加速度的に成長すれば、イルミナは単独でも、マーケットリーダーとしてのプレゼンスを維持できるばかりか一層拡大でき、ロシュの提案よりはるかに高い価値を、われわれの株主、顧客、医療関係者、患者その他のステイクホルダーに提供できるでしょう。

現在イルミナは、次世代シーケンシング市場において60%のシェアを誇っています。世界的にも、全世界のシーケンシングデータの約90%がイルミナの装置でアウトプットされたものと認識しています。われわれのマーケットを主導するサービスの提供は、遺伝子情報のニーズが、臨床や一般消費者向けのみならずベーシックやトランスレーショナルな研究分野へと発展している傾向からも、今後も継続的に利益を上げられるでしょう。2012年の研究機関への資金援助は堅調に推移しており、シーケンシング技術の応用も引き続き拡大しているため、既存市場におけるイルミナの成長率はこれまでどおり高いものと思われます。また、現在行われている技術開発努力が、近い将来、イルミナの成長をさらに加速させる可能性をもたらすと取締役会では認識しています。

ご存じのとおり、イルミナが開発した技術は、ここ10年、他の何百種類ものゲノムはもちろんヒトゲノムの解析における進歩に不可欠な役割を果たしました。2,300件を超えるシーケンシング関連の学術論文と8,000件を超えるイルミナ技術を使用した学術論文が発表されていることからも、当社はライフサイエンスツール分野において、信頼性のある優れた製品ラインナップを揃えているといえます。これらの学術論文は、イルミナの市場をリードする次世代シーケンシング、マイクロアレイおよび関連技術、ならびにこれらの消耗品とインフォマティクスなど9つのプラットフォームから構成される製品ラインナップが第三者から高く評価されていることの表れです。研究者や顧客の間で一様に認識されているイルミナのブランドとフランチャイズは、われわれが業界をリードする信頼性とサービスを伴う革新的システムを提供してきた実績を明確に反映したものでしょう。

市場の流れを変えるような技術開発をいち早く製品として導入するという、イルミナの商業的に有効なイノベーションの歴史と実績は他に例をみないものです。現在の製品ポートフォリオも、もちろん高い信頼性を誇るものですが、イルミナではもっと高いレベルの遺伝子解析スケールとアクセシビリティを求めて研究開発を続けており、そのパイプラインや手法による価値の創造は今の段階ではまだ十分に現れていません。イルミナは、分子診断、リプロダクティブ・ヘルスおよびガン治療マネジメントならびに、バイオテクノロジー、獣医学および森林学といった産業分野など、他の市場でもシーケンシング需要の拡大を確保しこれを実現することに照準を向けており、われわれは特にHiSeq 2500およびMiSeq等のプラットフォーム、および現在進行中の独占的な発見や開発が、イルミナの顧客ベースおよび製品の応用分野のすそ野を広げ、臨床分子診断マーケットへの参入を推進するものと期待を持って見ています。現在開発中の研究への投資の継続はやがて、優れた性能、高い実用性と信頼性、使いやすさ、スピード、経済性を備えた技術と製品革新を生み出すことでしょう。

さらに、イルミナのマネジメントチームは常に株主の期待を上回る実績を上げており、2006年以降のイルミナの収益および一株当り利益(EPS)は、複利成長率でそれぞれ約42%と26%という常に高い実績を達成しています。マネジメントチームは手堅い経営と新たなマーケットチャンスを効果的に把握し明確に狙いをつけることに非常に長けており、有望な技術に堅実で高価値の投資を行っています。

結論を言えば、イルミナの取締役会は、ロシュの買収案はイルミナの株価が一時的に低迷しているこの機会を狙った日和見的なものだと判断します。われわれは、この先何か月かまたは何年かのうちに、より大きな価値創造を継続的にもたらしてくれるであろうイルミナの成長性を確信しています。

理由のすべてをここに記しきれたわけではありませんが、これらの背景から、ロシュの買収案は、イルミナの市場における比類なきリーダーシップに由来する非常に貴重な価値を株主に補償するものではありません。

イルミナの取締役会は、株主に対する受託者責任を負っており、今後もそれは変わりません。イルミナの取締役会とマネジメントチームは、イルミナの企業価値を築き、育て、保護する義務そして株主の最善の利益を代表する義務を負っています。この重大な局面で、われわれがこの原則に基づいて選べる道はただ一つ、不十分な価格でイルミナを買収しようとするロシュの明らかに日和見的な買収案をきっぱりと拒否することです。さらに、ロシュが当社の株主に費用を負担させて自らの戦略目的を達成するために指名するロシュ側の取締役より、当社の十分な適格性を持ち合わせた独立取締役のほうが、当社株主の利益をより適切に代表してくれるという思いは依然変わりません。

敬具

William H. Rastetter, Ph.D.
会長
Jay T. Flatley

代表取締役社長兼最高経営責任者

cc: イルミナ取締役会

ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーおよびバンクオブアメリカ・メリルリンチは、イルミナの財務アドバイザーです。デューイ&ルバフ法律事務所はイルミナの法務アドバイザーです。


カンファレンス・コール&ウェブキャストについて

イルミナは、本日2012年2月7日(火)米国太平洋標準時午後2時(米国東部標準時午後5時)より、当社取締役会による勧告および当社の2011年度第4四半期の業績についてのカンファレンス・コールを開催致します。関係者のみなさまで傍聴をご希望される方は、888–455–2265までダイヤルし、パスワード: 8701498を入力してください。北アメリカ以外の地域から傍聴をご希望される方は、719–457–2637にダイヤルし、パスワード: 8701498を入力してください。また、イルミナのウェブサイトwww.illumina.comでは、スライドによるプレゼンテーションとライブ・オーディオ・ウェブキャストを放送しています。イルミナのウェブサイトwww.illumina.comの「Company(当社について)」の「Investor Relations(投資家のみなさまへ)」からアクセスしてください。

カンファレンス・コールは、2012年2月7日米国太平洋標準時午後5時(米国東部標準時午後8時)より、2012年2月14日までの期間であれば、繰り返し聞くことができます。ご希望の方は、888–203–1112にダイヤルし、パスワード: 8701498を入力してください。北アメリカ以外の地域の方は、719–457–0820にダイヤルし、パスワード: 8701498を入力してください。

カンファレンス・コール&ウェブキャストについて

イルミナは、本日2012年2月7日(火)米国太平洋標準時午後2時(米国東部標準時午後5時)より、当社取締役会による勧告および当社の2011年度第4四半期の業績についてのカンファレンス・コールを開催致します。関係者のみなさまで傍聴をご希望される方は、888–455–2265までダイヤルし、パスワード: 8701498を入力してください。北アメリカ以外の地域から傍聴をご希望される方は、719–457–2637にダイヤルし、パスワード: 8701498を入力してください。また、イルミナのウェブサイトwww.illumina.comでは、スライドによるプレゼンテーションとライブ・オーディオ・ウェブキャストを放送しています。イルミナのウェブサイトwww.illumina.comの「Company(当社について)」の「Investor Relations(投資家のみなさまへ)」からアクセスしてください。

カンファレンス・コールは、2012年2月7日米国太平洋標準時午後5時(米国東部標準時午後8時)より、2012年2月14日までの期間であれば、繰り返し聞くことができます。ご希望の方は、888–203–1112にダイヤルし、パスワード: 8701498を入力してください。北アメリカ以外の地域の方は、719–457–0820にダイヤルし、パスワード: 8701498を入力してください。

 

イルミナについて
イルミナ(www.illumina.com) は、遺伝子多型や遺伝子機能の大規模解析を行うためのライフサイエンスツールおよび包括的システムの開発、製造、販売を行っている主要企業です。当社は ジェノタイピング、コピー数多型解析、メチル化研究、遺伝子発現プロファイリングのほか、DNA、RNA、タンパク質の低マルチプレックス解析を行うため の革新的なシーケンシングソリューションおよびアレイベースソリューションを提供しています。このほか、ゲノム科学や診断学の発展を促すツールやサービス を提供しています。当社のテクノロジーや製品は遺伝子解析研究やその応用を加速させ、分子医学への道を切り開き、最終的には医療を変革しています。

将来予測に関する記述
本プレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法およびその改正、ならびに米国証券取引委員会(SEC)がSEC規則、規定およびリリースにて定 義する意味における「将来予測に関する記述」が含まれています。将来予測に関する記述とは、既知または未知のリスクおよび不確実性を伴うもので、不正確で ある可能性のある推定に基づいているため、実際の結果が、将来予測に関する記述において予測したものとは大きく異なる可能性があります。将来予測に関する 記述と結果に大きな差異が生じる重要な要素としては(i)当社の、既存シーケンシング、BeadArray™、VeraCode®、Eco™および消耗品 の開発および商品化能力ならびに、新たなシーケンシング、ジェノタイピング、遺伝子発現および診断用製品および当社技術製品とプラットフォームの応用を展 開させる能力、(ii)当社の、高品質な設備および消耗品を製造する能力、(iii)米国および欧州各国の政府ならびに世界中の政府や研究機関による、特 に、景気低迷と財政赤字削減を理由とする大幅な研究予算カット等の不確実性、(iv)今回の取引に関して生じるリスクおよび不確実性、および(v)米国証 券取引委員会(SEC)への最新のフォーム10–Kおよび10–Q等の届出またはカンファレンス・コール(日時は事前に連絡されます)にて開示される情報 にて説明されるその他の要因等があげられます。イルミナは、これらの将来の予測に関する記述について、更新する義務ならびに意思はございません

追加情報
本プレスリリースは、いかなる証券の購入申し出でも、または販売申し出でもありません。現在のところ、イルミナ・インク(以下「イルミナ」といいます。) 株式の公開買い付けは一切開始されていません。万一、公開買い付けが開始された場合、イルミナは米国証券取引委員会(以下「SEC」といいます。)に対 し、スケジュール14D-9による取締役会からの意見表明書(solicitation/recommendation statement)を届出します。イルミナによりSECに届出された意見表明書は、同時にイルミナの株主への郵送が義務付けられており、各株主の皆さま 宛てにお送り致します。これらの書類には重要な情報が記載されていますので、イルミナの投資家および株主の皆さまには、SECに提出した意見表明書および その他の資料が入手可能となりましたら、その全文を注意深くお読みいただくことをお勧めします。これらの資料ならびにイルミナがSECに提出したその他の 資料のコピーは公開され次第、SECのウェブサイトhttp://www.sec.gov.で入手できます。
さらに、イルミナは、委任状説明書(proxy statement)および白紙委任状(WHITE proxy card)をSECに提出する予定です。これに伴い、効力のある委任状がイルミナの株主に郵送されます。イルミナの投資家および株主の皆さまには、SEC に提出した委任状説明書およびその他の資料が入手可能となりましたら、その全文を注意深くお読みいただくことをお勧めします。これらの資料ならびにイルミ ナがSECに提出したその他の資料のコピーは公開され次第、SECのウェブサイトhttp://www.sec.gov.で入手できます。

また、ロシェによる敵対的買収案に関するこれらの書類またはその他の資料をご希望の場合、直接イルミナ・インク、IR部門、Kevin Williams MDkwilliams@illumina.com宛てにお申込みいただくことも可能です。無料にてご提供いたします。

勧誘参加者に関する情報
イルミナ、その取締役および執行役員の一部は、SEC規則に基づき、イルミナ2012年次株主総会に関連して、イルミナ株主に対する委任状勧誘の参加者と 見なされる可能性があります。イルミナの取締役および執行役員の氏名、所属および(株主の保有その他による)直接または間接的な持分に関する情報について は、(i)2011年1月2日に終了する年度に関するイルミナのフォーム10-Kに関する年次報告書(2011年2月28日付にてSECへ届出)および (ii)イルミナの2011年度年次株主総会の委任状(2011年3月24日付にてSECへ届出)の中から入手することができます。イルミナの取締役およ び執行役員によるイルミナ株式の保有が2011年次株主総会の委任状に記載されている数と異なる場合、その変更はSECに提出するフォーム4上の「受益所 有者変更報告書(Statements of Changes in Beneficial Ownership)」上に反映されます。これらの書類についても、上記の方法により無料で入手できます。委任状勧誘の参加者の持分ならびに株式その他に よる直接および間接持分の明細に関する追加情報についても、同様に委任状およびSECに提出したその他の資料に記載されていますので、入手可能となりまし たらそちらをご覧ください。

情報源:イルミナ・インク
 

投資家の皆さまからのお問い合わせは下記へ:
Illumina
Kevin Williams, MD
858-332-4989
または、
Innisfree M&A Incorporated
Scott Winter
212-750-5833

メディアの皆さまからのお問い合わせは下記へ:
Sard Verbinnen & Co
Matt Benson
415-618-8750
または、
Sard Verbinnen & Co
Cassandra Bujarski
310-201-2040

 

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