Verinataは、胎児染色体異常の早期診断のために業界で最も包括的な非侵襲的検査を開発・販売しています。
2013年1月7日サンディエゴ(BUSINESS WIRE) - イルミナ・インク(NASDAQコード:ILMN)は本日、Verinata Health社を買収するための正式契約を締結したと発表しました。イルミナは、胎児染色体異常の早期診断のための非侵襲的検査のリーディング・プロバイダーであるVerinata Health社を約3億5,000万ドルで取得し、2015年までにマイルストーンペイメントとして最高1億ドルが支払われます。買収完了後、イルミナは高リスク妊娠用に現在使用可能な最も広範囲の非侵襲的出生前検査(NIPT)であるVerinata社のverifi®出生前検査および非侵襲的出生前検査業界で最も包括的な知的財産ポートフォリオを入手することになります。非侵襲的出生前検査が次世代シーケンサーを利用する分野の中でも最も急速に成長している領域の一つであることから、イルミナは優れた出生前検査法提供において比類なき最前線に立つことになります。
イルミナのJay Flatley社長兼CEOは、「このVerinataとの合意は、独創的診断法の開発、および患者ケア改善のための最先端技術をパートナーに提供することに全力を尽くすというイルミナの姿勢を示すものです」としたうえで、「先のブルーノーム社の買収および次世代シーケンサーにおけるイルミナの専門技術という基盤の上に立ち、今回の発表はイルミナのリプロダクティブヘルスにおけるリーダーとしての位置づけをさらに確実にするものです」と語っています。
医師を通じて入手することが可能なverifi検査は、妊娠中の女性の血液中に自然に存在する無細胞の胎児性DNAを解析し、染色体の欠失または重複コピー(異数性)を検索します。特にこの検査ではダウン症候群(21トリソミーまたはT21)、エドワーズ症候群(18トリソミーまたはT18)およびパタウ症候群(13トリソミーまたはT13)が検出されます。本検査は、性染色体の異数性の評価が可能な初めての非侵襲的出生前検査であり、ターナー症候群(Xモノソミー)、トリプルX(XXX)、クラインフェルター症候群(XXY)およびヤコブ症候群(XYY)等、最も一般的な胎児の性染色体異常を評価することが可能です。
他の検査法と比較すると、verifi出生前検査においては、確率を算出するリスクスコアベースの検査(従来の血清タンパク質スクリーニング)よりも決定的な結果が提供され、侵襲的方法、例えば羊水穿刺などにおいて生じ得る合併症のリスクは存在しません。本検査を支えるロバストな技術には、高度に至適化されたアルゴリズムを有する膨大な平行次世代シーケンサーの威力が活用されており、そのゲノム全体にわたる検索能力により、正確な異数性検出が可能となっています。
Verinata Health社の社長兼CEOであるJeffrey Bird博士は、「イルミナとVerinataの協力は、非侵襲的出生前検査市場の導入の促進には好適な組み合わせです。米国においては年間約50万件の高リスク妊娠が発生し、合計400万件の妊娠が推定されていることを考慮すると、このような検査のニーズが存在することは明らかです」としたうえで、「米国産婦人科学会(ACOG)と母体胎児医学会(SMFM)が先頃、異数性のリスクの高い女性の妊娠第一期または第二期のオプションとして、無細胞DNA出生前検査を推奨する見解を共同で示したことから、より多くの医師が非侵襲的出生前検査(NIPT)を採用するようになると確信しています」と述べています。
今後もverifi検査はCLIAおよびCAPの認可を受けたVerinataの研究所を通して提供されます。さらに同研究所はリファレンスラボとして機能し、将来規制当局に提出するために必要な臨床データの収集が引き続き行われます。
イルミナのSVP(上級副社長)であり、診断薬部門の総括マネージャーであるGreg Heath氏は「Verinataとイルミナの能力の相乗効果が、ブルーノーム買収により得られたリプロダクティブヘルスにおける専門技術と組み合わされることにより、イルミナはリプロダクティブヘルスの幅広い領域にわたる魅力的なポートフォリオを提供することが可能となります」とした上で、「Verinataを当社組織に統合し、一体となった知識とリソースを活用できることを期待しています」と続けています。
米国における高リスク妊娠に関するACOGおよびSMFMのガイドラインによると、アドレス可能なNIPT市場は2013年には6億ドルを超えると推定されます。国内合計市場は、今後5年以内に年間150万件から200万件の検査が行われるまでに成長すると推定されています。この分野でのパートナーとの協力により、イルミナがこの市場のかなりの部分を占めることが期待されます。シナジーの影響を含め、本取引により2013年においてはイルミナの非GAAPベース利益に1株当たり約0.20ドルの希薄化が生じ、2014年以降は増益に転じると期待されます。本取引の影響を含めた2013年度のガイダンスは当社の第4四半期および2012年度収支報告に記載されます。本取引のための資金は、主として当社が保有する手元資金により充当する予定で、本取引は規制当局の通常の承認の充足後に完了することが見込まれています。
イルミナの財務顧問はバンクオブアメリカ・メリルリンチが務め、法律顧問はコヴィントン・バーリング法律事務所が務めています。
イルミナについて
イルミナ(www.illumina.com) は、遺伝子多型や遺伝子機能の大規模解析を行うためのライフサイエンスツールおよび包括的システムの開発、製造、販売を行っている主要企業です。当社はジェノタイピング、コピー数多型解析、メチル化研究、遺伝子発現プロファイリングのほか、DNA、RNA、タンパク質の低マルチプレックス解析を行うための革新的なシーケンシングソリューションおよびアレイベースソリューションを提供しています。このほか、ゲノム科学や診断学の発展を促すツールやサービスを提供しています。当社のテクノロジーや製品は遺伝子解析研究やその応用を加速させ、分子医学への道を切り開き、最終的には医療を変革しています。
将来予測に関する記述
本プレスリリースには、リスクおよび不確実性を含む将来予測に関する記述が含まれています。将来予測に関する記述には、予想されるシナジーの影響およびイルミナの1株当たりの非GAAP利益に本取引がおよぼす影響に関する記述が含まれますが、これに限定されません。将来予測に関する記述と大きく異なる実態が生じる重要な要素としては、Verinataを当社既存の事業に統合することに伴う課題ならびに当社が米国証券取引委員会(SEC)に提出する最新のフォーム10-Kおよび10-Q等の届出またはカンファレンス・コール(日時は事前に連絡されます)にて開示される情報にて説明されるその他の要因等があげられます。イルミナは本リリースの日付後において、これらの将来の予測に関する記述について更新する予定はありません。
非GAAPベースの希薄化算出
非GAAPベースの将来の希薄化を推測するにあたり、イルミナは取得した無形資産に関連する償却費、偶発的報酬費、取得関連費、現金清算可能な当社の転換債務証書に関連する非現金支払利息、本社移転費、当社株の未承諾公開買付に関連する費用および当社の0.625%転換優先債券貸付残高および対応する買付選択権オーバーレイに伴う二重希薄を除外しています。
お問い合わせ先
イルミナ株式会社(Illumina K.K.)
〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町2-13-13 共同ビル5F
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