プレスリリース

オンコロジー分野におけるコンパニオン診断を見直すために、イルミナがアストラゼネカ、ヤンセン、サノフィとの戦略的パートナーシップを発表

(当リリースは、Illumina Inc., が2014年8月21日付けで発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳したものです。プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します)

サンディエゴ-(BUSINESS WIRE)-2014年8月21日-イルミナ社(NASDAQ:ILMN)は本日、次世代シーケンサー(NGS)ベースの汎用腫瘍試験システムを開発するために主要製薬会社と共同研究パートナーシップを結成すると発表しました。治療法選択に用いる複数遺伝子パネルの開発と製品化を行って精密な医療のより包括的なツールを得ることを目標として、この試験システムを癌の標的治療に関する臨床試験に用いる予定です。初期の戦略的パートナーはアストラゼネカ、ヤンセン・バイオテクおよびサノフィ(EURONEXT: SAN、NYSE: SNY)です。

イルミナは、当局の法的承認と試験の製品化を確保することを目的として、これらの戦略的パートナーの臨床試験を支援するために各社と協力して複数の変異を同時に検出し測的するアッセイの開発を行っています。平行して、イルミナは通常の臨床オンコロジー医療におけるNGSベースのアッセイの基準を規定するためにオピニオンリーダーと協力するとともに、この新しい試験パラダイムを可能にする法的枠組みを明確にする作業を行っています。イルミナと戦略的パートナーは、単一分析物の比較に基づく診断から「コンパニオン医療」に適したパネルベースのアッセイへの移行を目指しています。

「患者中心のコンパニオン医療への移行は、オンコロジーに新時代が到来したことを示すものであり、製薬会社がイルミナとともに開発パイプラインを通して救命治療の汎用プラットフォームを開発することを期待しています」と、Friends of Cancer Researchの所長であり創始者であるEllen V. Sigal(Ph.D.)は言います。

「これは、患者さんの利益になる本当の進歩を生みだす種類の共同研究です」と、アストラゼネカの個別化医療・バイオマーカー担当副社長のRuth Marchは言います。「このパートナーシップによって、単一の試験からこれまでにないほど大量の臨床情報が得られるようになる可能性があります。イルミナのテクノロジーによって、患者さんの腫瘍の分子組成が医師にわかるようになり、そうすれば医師は疾患のドライバーに合うように医薬品を調整できます。われわれの目標は、医師がこのような試験を利用して適切な医薬品を適切な患者さんに処方できるようにすること、医療従事者、保険支払者、患者さんに対して同様に利益を提供することです」

今日までに、125の癌ドライバー遺伝子が発見されています。71種類は腫瘍抑制因子、54種類は癌遺伝子で、これは12の細胞シグナル経路を通して腫瘍を促進します1。現在のところ、使用できる標的治療法の数は限られていますが、推定800種類のオンコロジー医薬品が開発段階にあり、その多くは特定の突然変異を標的にしてデザインされています。新しい標的治療法の登場に伴い、新たなコンパニオン診断試験の必要性が増しています。

「FDAの許可を得た唯一のNGSプラットフォームであるMiSeqDxに関して経験を積み、またMyraqa買収の過程で法的専門知識を新たに得たイルミナは、パートナーのオンコロジー医薬品パイプラインを支援するために、汎用試験システムの開発を行っています」と、イルミナの最高医務責任者であるRick Klausner(M.D.)は言います。「この合意は、イルミナと製薬業界が、分子オンコロジーの次世代に向けた技術的、臨床的、法的ソリューション、最終的には商業上のソリューションの創出に深くかかわることを示しています。癌患者さんが最大限の利益を得られるように協力できることを嬉しく思います」
詳細についてはwww.illumina.com/precisionmedicineをご覧ください

イルミナについて
イルミナ(www.illumina.com)は、遺伝子多型や遺伝子機能の大規模解析を行うためのライフサイエンスツールおよび包括的システムの開発、製造、販売を行っている主要企業です。当社はジェノタイピング、コピー数多型解析、メチル化研究、遺伝子発現プロファイリングのほか、DNA、RNA、タンパク質の低マルチプレックス解析を行うための革新的なシーケンスソリューションおよびアレイベースソリューションを提供しています。このほか、ゲノム科学や診断学の発展を促すツールやサービスを提供しています。当社のテクノロジーや製品は遺伝子解析研究やその応用を加速させ、分子医学への道を切り開き、最終的には医療を変革しています。

イルミナの将来予測に関する記述
本プレスリリースには、リスクおよび不確実性を含む将来予測に関する記述が含まれている可能性があります。将来予測に関する記述と大きく異なる実態が生じる重要な要素としては、当社が米国証券取引委員会(SEC)に提出する最新のフォーム10-Kおよび10-Q等の届出またはカンファレンス・コール(日時は事前に連絡されます)にて開示される情報にて説明されるその他の要因等があげられます。イルミナは本リリースの日付後において、これらの将来の予測に関する記述について更新する予定はありません。

1 Vogelstein B, Papadopoulos N, Velculescu VE, Zhou S, Diaz LA, et al. (2013) Cancer Genome Landscapes. Science 339: 1546–1548.

出典:イルミナ・インク

お問い合わせ先

イルミナ株式会社(Illumina K.K.)
〒108-0014 東京都港区芝5-36-7 三田ベルジュビル22階
TEL:03-4578-2800
FAX:03-4578-2810
URL:http://www.illuminakk.co.jp
担当:マーケティング部
問い合わせメール:contactJPN@illumina.com

Recent Articles

大塚製薬株式会社が日本初の保険適用された造血器腫瘍遺伝子パネル検査を発売
大塚製薬株式会社が日本初の保険適用された造血器腫瘍遺伝子パネル検査を発売
研究により、未選択の脳性麻痺の相当な遺伝的起源が明らかになりました
研究により、未選択の脳性麻痺の相当な遺伝的起源が明らかになりました
イルミナのシンガポールチームががんと闘う
イルミナのシンガポールチームががんと闘う