(当リリースは、Illumina Inc., が2015年1月11日付けで発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳したものです。 プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します)
2015年1月11日エディンバラ⁄グラスゴー、スコットランド--(BUSINESS WIRE)-- 遺伝子シーケンス技術への多額の投資により、スコットランドは、ヘルスケアを一変するゲノム研究革命において世界的リーダーとしての地位を確保することになりました。
この投資戦略により、科学者や臨床医は装置にアクセスして、一人につき£750以下で全遺伝子構成を解読することが可能になります。
エディンバラ大学およびグラスゴー大学は、シーケンスおよびゲノム学におけるグローバルリーダーであるイルミナ(NASDAQコード:ILMN)と、£15Mを掛けた研究プロジェクトで提携することになります。この投資によってThe Scottish Genomes Partnershipが設立され、設置予定の最新式HiSeq X シーケンス装置15台を大学間で2つのハブに分けて使用する予定です。
研究者は、健常者および疾病罹患患者のゲノムの研究をこれまでになく大規模で迅速に行うことができるようになります。
遺伝子データを臨床情報と連携させて、スコットランドの国民健康保険(Scottish NHS)に加入の患者に対してより精確な分子レベルの診断を可能にすることで、より個別化された治療およびより安全な薬剤療法の選択へとつなげます。
これにより、希少疾患および一般的な疾患両方の罹患要因への新たな理解も生まれ、それに伴って新しい治療法への道も開けます。
このパートナーシップではまず、がん患者のスクリーニングを非常に迅速に行うことに重点を置き、 小児期の疾病や中枢神経系疾患の診断および集団調査を行います。
最終的には、その他のイルミナシステムを活用して、スコットランドの得意分野である植物や家畜のゲノムを研究する農業研究にその技術を生かすことが期待されています。さらに、より速いより正確な感染症の診断のために、細菌やウイルスなどの感染性微生物の分析も進める見込みです。
両大学は、癌を専門とする最新鋭の翻訳研究施設であるグラスゴー大学のWolfson Wohl Cancer Centreに拠点を置くMedical Genomicsの指導を仰ぎながら、大学ベースではUK最大の遺伝子シーケンス施設であるEdinburgh Genomicsの専門技術を利用する予定にしています。
エディンバラ大学教授および副(研究)施設長であるJonathan Seckl氏は、「スコットランドは、ゲノム医療の分野における著しい貢献を可能にする他では類をみない位置付けにあります。電子カルテを医学研究プログラムにリンクさせる十分に確立され立証された手法を持ち、それをNHSや学問的規制によって管理しています。」と述べています。
「また、エディンバラはUK国営のスーパーコンピューター施設の拠点として、この研究により産出される膨大なデータの解析にその優れたデータ処理能力を発揮してくれるでしょう。スコットランドの傑出した研究者や臨床医は、今後何年間かで医療行為のやり方を変革する特別な機会としてその恩恵を受けることになります。」
グラスゴー大学の副学長および医科・獣医科・ライフサイエンス科大学の学長を務めるAnna Dominiczak教授は、「スコットランドには世界を精密医療へと導く理想的なエコシステムがあります。私たち530万の国民が、密接に連携したNHSのもと、産学共同で、癌、関節リウマチ、その他炎症性および感染性疾患の患者のDNAを検査する比類ない能力を開発してきました。」と述べています。
「これによりグラスゴーによるSouth Glasgow University Hospitalへの投資がさらに有意義なものとなり、私たちが患者一人ひとりに最良の治療法を選択することが可能となるでしょう。」 イルミナの最高経営責任者であるJay Flatleyは次のように話しています:「エディンバラ大学およびグラスゴー大学と連携し、彼らが創設したThe Scottish Genomes Partnershipで、密接に協力しながらこの革新的なイニシアチブに尽力できることを非常に喜ばしく思います。ゲノムに潜在するパワーを解明することにより、癌や希少疾患への更なる理解や、最終的にはそれらの診断法や治療法を変えることも可能になります。」