MiSeq FGxTM システムがサンプルから結果を得るまでのまでトータルワークフローを法医学研究室へ提供
2015年1月21日サンディエゴ--(BUSINESS WIRE)--イルミナ(NASDAQコード:ILMN)は、MiSeq FGxシステムの発売を発表しました。本システムは、法医学用の次世代シーケンス(NGS)システムとしてバリデートされた初の製品であり、ショートタンデムリピート(STR)に加えて、一塩基多型(SNP)などの有用な遺伝子マーカーを一度に解析し、有用なDNAプロファイルを得ることができます。従来のテクノロジーに比べ、本システムはより幅広い範囲の遺伝子マーカーについて、より信頼のおける解析を1つのワークフローで実施し、法医学の一般的なDNAサンプルまたは解析困難なDNAサンプルにおいても確実な解析をサポートします。MiSeq FGx システムがあれば、「該当データなし」で捜査が行き詰るようなケースにおいても捜査の手がかりを得られるようになります。

イルミナのMiSeq FGx シーケンサー(写真提供:Business Wire)
法医学ゲノミクスおよび個人鑑定の各分野をリードする専門家と共同で設計したMiSeq FGxシステムは、最も広く使用されているNGSテクノロジーである、イルミナの1塩基合成シーケンス(Sequencing By Synthesis:SBS)ケミストリーを採用しています。統合DNAインデックス・システム(Combined DNA Index System:CODIS)など、既存のDNAデータベースに対応した本システムは、失踪者や身元不明遺体の捜索、大災害、様々な状況下の犯罪ケースワークなどに使用できます。100塩基以下に分解しているDNAなど、損傷が進んだサンプルからでも、強力な人口統計によって緻密なデータセットを得られ、現場から採取したDNAの人物特定を助けます。また本テクノロジーでは、生物地理学的祖先および毛髪や目の色など外見上の身体的特徴に関してSNPをベースとした情報を得ることができます。これらの情報は多くの場合、目撃者の証言よりも信頼性が高く、従来の捜査方法では容疑者を特定できない事件において非常に重要になる可能性があります。
MiSeq FGx シーケンサーに加え、本システムにはForenSeqTM DNA Signature Prep KitおよびForenSeq Universal Analysis Softwareが付属しています。サンプルから結果を得るまでのトータルソリューションにより、1サンプルから最大限の情報を得られ、これまでよりも多くのデータを1回の試験から得られ、部分的、反復的な試験を何度も繰り返す必要がなくなります。少量のDNA(1 ng未満)を使用するForenSeqキットは一連のワークフローによって法医学で使用されるターゲットの増幅を行い、解析困難なサンプルからも最大限の遺伝的情報を得ると同時に、エラーの可能性を最小限に抑えます。誰でも操作ができるForenSeqソフトウエアは、ラン設定、サンプル管理、およびデータ解析を助け、付属の専用サーバーからレポートを出力します。
イルミナのMatt Posard上級副社長兼総括マネージャーは「NGSをベースとし、サンプルから結果を得るまでのトータルシステムを携え、イルミナは、法医学ゲノミクス市場において、公衆安全およびヒューマンヘルスを改善する大きな可能性を持っています」と語ります。「数年前、イルミナは経験豊富な法医学チームを結成し、弊社のテクノロジーを活用して法医学研究室における事件調査および解決のあり方を根本的に改革する製品の開発という課題を与えました。世界的な法医学DNAコミュニティーからのアドバイスと共に、MiSeq FGxシステムを発売できることを光栄に思います。私達は、MiSeq FGxが山のような未処理の検査サンプルを軽減し、捜査が停滞していた事件の解決に貢献し、また無実を晴らして行くことに期待します。」
MiSeq FGx Forensic Genomics Systemは現在販売中です。詳しくはMiSeqFGxSystemをご覧ください。