プレスリリース

cfDNAを用いたイルミナのverifi®非侵襲的出生前検査が既存の標準妊婦スクリーニング法と比べて胎児の異数性検出の偽陽性率を有意に減少

(当リリースは、Illumina Inc., が2014年02月26日付けで発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳したものです。プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します)

verifi®出生前検査の陽性反応的中率が既存の医療標準の10倍との研究結果をNew England Journal of Medicine誌に掲載

2014年2月26日サンディエゴ(BUSINESS WIRE)--イルミナ・インク(NASDAQコード: ILMN)は本日、産科の一般集団において、セルフリーDNA(cfDNA)を用いた非侵襲的出生前検査法(NIPT)と出生前異数性スクリーニングの標準法とを比較したところ、胎児21および18トリソミーの検出における偽陽性率に関してverifi®出生前検査1で有意な減少が認められたと発表しました。さらに、verifi®出生前検査は、胎児異数性リスクのレベルに関わらず、すべての妊婦において検出能が一貫して高いことが、この研究によって実証されました。

試験結果は、New England Journal of Medicine誌にて「DNA Sequencing versus Standard Prenatal Aneuploidy Screening(DNAシーケンスと標準的出生前異数性スクリーニング法の比較)」として、本日インターネット上で発表され、論文の全文はwww.verifitest.com/news-eventsで読むことができます。本論文は、2014年2月27日付けの印刷版に掲載される予定です。

タフツメディカルセンターにあるMother Infant Research Instituteの常任理事で、本論文の筆頭著者でもあるDiana W. Bianchi医師は、「今回の研究には、米国内の医療現場で実際に行われているさまざまなスクリーニング法と人種差が反映されており、医療団体および研究者団体が抱いている、verifi®出生前検査の産科の一般集団における陽性反応的中率(PPV)に関する疑問に対し、有効な回答となるものです」と答えています。「PPVの有意な増加がみられただけでなく、本研究における胎児画分の分布は、リスクの高い妊婦と低い妊婦で同様の分布を示しています。このように、verifi®出生前検査は、生物学的、技術的ないずれの観点からも、あらゆるリスクの妊婦に対して高い検出能を発揮します。」

今回のプロスペクティブ多施設盲検試験では、胎児の染色体異常リスクがあらゆるレベルにある妊婦1,914名(平均年齢29.6歳)から採取した検体の分析が行われました。verifi®出生前検査を用いた21トリソミーの検出では、従来の標準スクリーニング法と比較して有意に低い偽陽性率を示しました(6/1909[0.3%]対69/1909[3.6%]、p<0.0001)。18トリソミーについても、verifi®出生前検査は、標準検査法と比較して偽陽性率が低いことを実証しました(3/1905[0.2%]対11/1905[0.6%]、p=0.0325)。重要な点は、この試験では、標準スクリーニング法と比較してverifi®出生前検査を用いた場合には、21トリソミーでは10倍(45.4%対4.2%)、18トリソミーでは5倍(40%対8.3%)のPPVの改善が認められたことです。verifi®出生前検査、標準スクリーニング法のいずれも、21および18トリソミーの全例を正確に検出していました。この試験の全参加者について、その妊娠転帰と、新生児に対して実施された健康診断、核型分析などの追跡データを入手しました。

イルミナの生殖・遺伝子医療研究開発担当副社長であるRichard Rava博士は、「今回の試験結果は、標準スクリーニング法で得られる偽陽性結果の解明に必要な侵襲的処置の数を減らすことで、verifi®出生前検査が臨床業務を著しく改善する可能性があることを実証するものです」と語りました。「verifi®出生前検査を用いた今回の研究の中で、21トリソミーのPPVが従来のスクリーニング法の10倍まで改善されることを明らかにしました。重要な点は、米国の現代の臨床診療を代表する産科の一般集団において実施されたcfDNAを用いたNIPTで、その成績がこれまでに実証されている高リスク妊婦における成績と同等であることです。」

イルミナの生殖・遺伝子医療ソリューションには、医療提供者と患者が十分な情報を得た上で自らの生殖医療と福祉について決定を下せるような、包括的かつ精密なゲノム情報を生成するため、次世代シーケンサーテクノロジー(NGS)と高度なマイクロアレイが用いられています。イルミナは、CLIA認証およびCAP認可の臨床サービスラボにおいて、分解能の改善された染色体の異常・逸脱検出法によって、整合性および信頼性のある結果を得るための非侵襲的なverifi®出生前検査(これまでVerinata Health社が提供)を提案いたします。

 

 

イルミナについて
イルミナ(www.illumina.com)は、遺伝子多型や遺伝子機能の大規模解析を行うためのライフサイエンスツールおよび包括的システムの開発、製造、販売を行っている主要企業です。当社はジェノタイピング、コピー数多型解析、メチル化研究、遺伝子発現プロファイリングのほか、DNA、RNA、タンパク質の低マルチプレックス解析を行うための革新的なシーケンスソリューションおよびアレイベースソリューションを提供しています。このほか、ゲノム科学や診断学の発展を促すツールやサービスを提供しています。当社のテクノロジーや製品は遺伝子解析研究やその応用を加速させ、分子医学への道を切り開き、最終的には医療を変革しています。
 

将来予測に関する記述
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1 verifi®出生前検査とは、妊婦血液中に検出されるDNAを分析して、胎児染色体異常で最も多いダウン症候群(21トリソミー、またはT21)、エドワーズ症候群(18トリソミー、またはT18)、パトー症候群(13トリソミー、またはT13)および性染色体異常などを検出する非侵襲的な血液検査です。
 

出典:イルミナ・インク

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