プレスリリース

複数のバイオバンクと契約締結

(当リリースは、Illumina Inc., が2016年2月1日付けで発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳したものです。
プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します)

個別化医療へ向かう包括的ゲノミクスを支えるMEGAアレイファミリーおよび次世代シーケンサー

2016年2月1日サンディエゴ--(BUSINESS WIRE)-- --イルミナ(NASDAQコード: ILMN)は本日、個別化医療の推進と医療の向上のため、ヴァンダービルト大学、コロラド大学アンシュッツ医学部、Partners HealthCare社、モントリオール心臓研究所のそれぞれのバイオバンクと契約を締結したことを発表しました。本契約により、イルミナのテクノロジーを利用して、各施設に保管された多数の収集サンプルのジェノタイピングが行われることになります。各施設は、ゲノム情報を電子カルテや臨床情報と組み合わせることにより、人々の健康を改善する発見を加速したいと考えています。

Infinium® Expanded Multi-Ethnic Genotyping Array、Infinium HumanMethylation 450K Array、およびイルミナシーケンサーを用いて、まず20万サンプルの解析を行い、数多くの複雑な疾患の中でも心疾患、がん、アルツハイマー病、双極性障害、クローン病の根本的な原因となり得る遺伝因子について識見を得る予定です。

「各施設で実施される4つの個別化医療プログラムは、複数の遺伝子解析ソリューションを用いたゲノムの特定が人類生物学の知識をどれほど大きく向上させているかという発展的な一面を示しています。これらプログラムはトランスレーショナル研究とゲノムデータの臨床応用の最前線であるといえます」とイルミナ副社長兼最高販売責任者のChristian Henryは語ります。

ヴァンダービルト大学

ヴァンダービルト大学が以前より掲げてきたPrecision Medicine Initiativeをサポートするという公約の一環として、Nancy Cox博士牽引の下、DNAバイオバンキング、生物医学的インフォマティクス、薬理ゲノム学データにおいてヴァンダービルトが誇る国家的リーダーシップを統合させることにより、研究施設間の遺伝学的研究をリードしていきます。10万サンプルから得られたデータの遺伝子解析により、医療を向上させるという目標につながる、ヒトの疾患の遺伝因子における貴重な知見が得られることになります。

「当大学のBioVUバイオバンクは、ゲノム変異、バイオマーカーデータ、患者の電子カルテ(EMR)情報、薬理ゲノム学的データを統合し、個別化医療を推進しようというビジョンの中核をなすものです」とヴァンダービルト大学Genetics Institute所長兼Division of Genetic Medicineの責任者であるNancy Cox博士は話します。「イルミナのパートナーとなり、MEGA EXジェノタイピングアレイやDNAシーケンスを活用できることをうれしく思います。これらを利用し、さまざまな生体組織の遺伝子発現に影響を及ぼすことが示されているゲノム変異が、どのように一般疾患のリスクを変化させるのかを調べます。発見の余地が残るこの領域でパートナーシップの機会が得られるということが、彼らと協働する決定をするうえで重要となりました」

コロラド大学アンシュッツ医学部キャンパスとUCヘルス

コロラド大学アンシュッツ医学部キャンパスおよびコロラドを本拠とする医療システムであるUCヘルスは、疾患と健康を再定義し医療の実践方法を根本的に変革するため、分子的データを含む電子カルテデータからの情報、遺伝子マッピング、基礎生物学を統合することに焦点を当てた新たな個別化医療のイニシアチブを開始しました。この新規プログラムは、コロラド大学アンシュッツ医学部キャンパス生物医学インフォマティクス兼個別化医療学科の責任者であるKathleen Barnes博士によって主導されることになります。

このイニシアチブの下で、Barnes博士とそのチームは最初にイルミナMEGA EXチップ上で3万サンプルのジェノタイピングを行うとともに、新しいDNA Methylation EPICチップ上で2千サンプルの解析を行う予定です。このパイロット試験と進行中の患者サンプル収集が順調に終了したのち、この新しいバイオバンクでは今後数年にわたり年間何十万ものサンプル解析が行われると予想されています。

Partners HealthCare Biobank

Partners HealthCare BiobankはPartners HealthCare Personalized Medicineに所属しており、同センターはゲノムテクノロジーの導入を推進し、マサチューセッツ総合病院およびブリガム・アンド・ウィメン病院を含むPartners Health System全体の患者ケアを向上させるために尽力してきました。当バイオバンクは、高品質のサンプルを提供することにより研究を促進し、ひいては一般疾患の原因に対する知識を深め、個別化医療の実践を推進するリソースです。Partners HealthCareは現在、イルミナのテクノロジーを用いてRNAシーケンス、DNAメチル化アレイ、MEGAアレイなどを行って、25,000サンプルを解析しています。

「この分野でイルミナの能力が実証されていることから、私たちはPartners Biobankのプラットフォームとしてイルミナのアレイおよびシーケンス製品を選択しました」とPartners HealthCareのPartners Personalized Medicine所長でありハーバード大学医学部医学科の教授でもあるScott Weiss博士は話します。「イルミナとの新たなパートナーシップにより、このデータが全学部で利用できるようになります。患者の人生をよりよくする新たな方法の発見に努める私たちの研究をサポートしてくれるでしょう」

モントリオール心臓研究所

モントリオール心臓研究所(Montreal Heart Institute)は、心血管代謝性疾患への薬剤反応に関する遺伝的予測因子を特定するための取り組みの一環として、イルミナのMEGAアレイを利用して同研究所のバイオバンクから得られる5万サンプルのジェノタイピングを行う予定です。最終の臨床使用確認試験として行われる経時的コホート試験では、このサンプルのサブセットが使用される予定です。

「さまざまな民族集団をゲノムワイドにカバーし、希少な変異および濃縮サンプルから貴重な情報が得られると信じているからこそ、当研究所バイオバンクのサンプル解析にイルミナのアレイ製品を利用しようと決めたのです。」と、モントリオール心臓研究所のBeaulieu Saucier Pharmacogenomics Centreセンター長、Marie-Pierre Dube博士は話しています。

Partners HealthCare Biobank、モントリオール心臓研究所、ヴァンダービルト大学のジェノタイピングプログラムが現在進行中です。デンバーのコロラド大学は2016年第1四半期にジェノタイピングを開始する予定です。

イルミナについて

イルミナは、ゲノムのパワーを解き明かすことにより、人々の健康を改善することを目指しています。革新的な取り組みに注力することにより、研究、臨床、および応用市場でお客様に製品を提供しながら、DNAシーケンスおよびアレイベースの技術におけるグローバルリーダーとしての地位を確立してきました。私たちの製品は、ライフサイエンス、腫瘍学(がんゲノム)、リプロダクティブヘルス、農業およびその他新たなセグメントでの応用に利用されています。イルミナ製品についての詳細はこちらから:www.illumina.com、または@illuminaでフォローしてください。

将来予測に関する記述

本プレスリリースには、リスクおよび不確実性を含む将来予測に関する記述が記載されています。将来予測に関する記述と実際の結果が異なる場合の重要な要素としては、当社が米国証券取引委員会(SEC)に提出する最新のフォーム10-Kおよび10-Q等の届け出またはカンファレンス・コール(日時は事前に連絡されます)にて開示される情報の中で説明されます。イルミナは本リリースの日付後に、これらの将来の予測に関する記述について更新する予定はありません。

Source: Illumina, Inc.

Illumina, Inc.
Investors:
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