TSO 500 ctDNA v2は、より迅速なTAT、より高い分析感度、より合理的なワークフローを実現し、精密医療をさらに推進する
サンディエゴ2023年11月1日/PR Newswire/ -- DNAシーケンスおよびアレイベース技術の世界的リーダーであるイルミナ(NASDAQ: ILMN)は本日、ゲノムプロファイリング用の新しいリキッドバイオプシーアッセイキットを発表しました。この新しいTruSight™ Oncology 500 ctDNA v2(TSO 500 ctDNA v2)は、組織検査ができない場合、または組織ベースの検査を補完するために、血中循環腫瘍DNA(ctDNA)からの包括的ゲノムプロファイリング(CGP)を可能にする低侵襲的研究用アッセイです。
主な改善点には、サンプルから結果まで4日以内のTAT達成、より少ないセルフリーDNA(cfDNA)インプット量での高い感度の実現、より合理化されたワークフローなどがあり、さらに2024年前半には自動化対応が可能になる予定です。
「先進的な医療に取り組んでいるがんセンターでは、リキッドバイオプシーをベースとしたCGPの導入が進んでおり、TSO 500 ctDNA v2アッセイの発売により、お客様がより簡単にワークフローを統合し、がん研究へのより深い洞察を可能にすることを目指しています」と、イルミナのオンコロジー担当ジェネラルマネージャーであるKevin Keeganは述べています。
主要な改善点
- アッセイの総所要時間が4日未満に短縮。改良されたケミストリーによりハイブリダイゼーションステップが1回で済み、ライブラリー調製時間は1日に短縮され、総TAT時間は4日未満に短縮されました。ほとんどのctDNA CGPアッセイの所要時間は1週間以上かかりますが、バイオマーカーの結果を最も価値のあるものにするためには、精密腫瘍学への取り組みに役立つ知見をより早く得る必要があります。
- 少ないインプット量で、より分析感度の高いアッセイ。このアッセイは、わずか5~30 ngのcfDNAインプットからの分析を可能にします。20 ngのインプットで、95%以上の分析感度と99.9995%の特異性を、10ngのインプットでは、ホットスポット変異に対して95%以上の感度と99.9995%の特異性を示しています。性能の向上は、ケミストリーの革新とDRAGENによる高度なバリアント解析の両方によるものです。
- 柔軟、合理的、完全なソリューション。このアッセイは、マニュアル対応と、2024年に予定されている自動化対応の両方から、サンプルから結果までのソリューションへの幅広いアクセスを提供します。ワークフローの改善により、ライブラリー調製のための作業時間が短縮され、自動化されたバイオインフォマティクス機能により、さらに合理化が進みます。このアッセイは、NovaSeq 6000(NovaSeq 6000Dxの研究モード、2024年にはNovaSeq X)でシーケンスが可能であり、さらにオンプレミスおよびクラウドベースのバイオインフォマティクスオプション提供により、さまざまな研究機関の希望に柔軟に対応します。
イルミナのグローバル早期アクセスカスタマープログラムに世界中から9施設が参加し、TSO 500 ctDNA v2を試しました。ミラノ大学医学部の病理学教授であり、ミラノ国立がん研究所の病理学・検査医学科の主任教授であるGiancarlo Pruneri氏は、ラボで新しいバージョンのTSO500 ctDNAパネルの予備試験を実施し、「間違いなく旧バージョンより改善されている」と述べています。
「特に、ライブラリー調製プロトコールの最適化により、作業日を1日短縮することができ、分子解析の迅速な提供が可能になった。さらに、アッセイ感度の向上により、DNA含量が少ないサンプル(20 ng)の解析が可能になり、リキッドバイオプシー検査の有用性が広がる可能性がある。」とも述べています。
リキッドバイオプシーCGPの有用性と有効性に関するエビデンスが高まりつつあり、その結果、腫瘍学関連のガイドラインに含まれるに至っています。特に、非小細胞肺癌におけるリキッドバイオプシー検査は、組織検査結果が得られない、あるいは検査に時間がかかる場合に有用であることが証明されています。この傾向は他の固形がんでも続くと予想され、組織解析の前であっても血液中のcfDNAから広範な腫瘍プロファイリングを検討することを支持しています。
Pruneri氏は、「一方で、従来の組織ベースの解析は、組織の利用可能性によって制限されることが多く、高価で侵襲的な生検手順を伴うことが多い。このような状況において、イルミナの新しいパネルは、組織の利用可能性への依存に対処するためのソリューションとなるだろう」と述べています。
2024年前半に予定されているTSO 500 ctDNA v2用の自動化対応キットとメソッドにより、検査ラボはこの技術に対する需要の高まりに合わせて規模を拡大できるようになる見込みです。
TruSight Oncology 500 ctDNA v2について
TSO 500 ctDNA v2は、血漿から523の既知および新出現の腫瘍バイオマーカーを同定するように設計された、研究用途専用の包括的ながん種横断型アッセイです。TSO 500 ctDNA v2は、リキッドバイオプシーサンプルから採取したcfDNAを用いて、スモールDNAバリアント(SVs)、コピー数バリアント(CNV)、短長挿入・欠失(indel)、腫瘍変異負荷(bTMB)やマイクロサテライト不安定性(bMSI)のような免疫腫瘍学的遺伝子シグネチャーなど、がんの発生と進行に重要なバリアントを同定します。この包括的なリキッドバイオプシー・ゲノムプロファイリングアッセイの内容とデザインは、組織ベースのアッセイTSO 500と同様であり、ソリューションのポートフォリオとして提供されます。本アッセイで使用するDRAGENによる高度なバイオインフォマティクスは、TSO 500 ctDNA v2ソリューションの性能と柔軟性に貢献しています。TSO 500 ctDNA v2の詳細はこちら。
将来の見通しに関する記述
本プレスリリースには、ゲノムデータの保存と管理に関するコスト削減への期待など、リスクと不確実性を伴う将来の見通しに関する記述が含まれています。実際の業績が将来の見通しに関する記述と大きく異なる可能性のある重要な要因には、以下のようなものがあります: (i)製造、品質、性能の要件を満たすことを含む、新製品およびサービスの開発・立ち上げに固有の課題、(ii)新製品、サービス、アプリケーションを展開し、当社の技術プラットフォームの市場を拡大する当社の能力; (iii)新たに発売される製品の顧客による受け入れ(発売後、当社および顧客の期待に沿うかどうかは別として)。また、最新のForm 10-KおよびForm 10-Qを含む証券取引委員会への提出書類、または事前に日時が公表される公開電話会議で開示される情報に詳述されるその他の要因。 イルミナは、これらの将来の見通しに関する記述の更新、アナリストの予想の見直しや確認、または当四半期の進捗状況に関する中間報告書もしくは最新情報の提供を行う義務を負うものではありません。
イルミナについて
イルミナは、ゲノムの持つ力を解き放つことによってヒトの健康向上に務めています。当社は2023年にはイノベーション25周年を迎え、DNAシーケンスとアレイベーステクノロジーにおけるグローバルリーダーとしての地位を確立し、研究、臨床、応用市場で顧客にサービスを提供しています。イルミナの製品は、ライフサイエンス、腫瘍学、生殖医学、農業、その他新たに登場しつつある分野で利用されています。詳細については、 illumina.com。
連絡先
投資家:
Salli Schwartz
858-291-6421
IR@illumina.com
メディア:
David McAlpine
347-327-1336
PR@illumina.com
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SOURCE Illumina, Inc.