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2026年:プレシジョンヘルスのターニングポイント

2026年:プレシジョンヘルスのターニングポイント
2026年1月15日
Jacob Thaysen、イルミナCEO

 

今週のJ.P. Morgan Healthcare Conferenceでは、お客様、パートナー、投資家の皆さまへの私からのメッセージは明確でした。2026年はプレシジョンヘルスの変革の年となり、イルミナは、その変革を率先していくということになります。

私たちの目標は、ゲノミクス、マルチオミクス、データ、AIの歴史的進歩に支えられた、変革的なプレシジョンヘルスエコシステムを実現していくことです。

このために、AIを駆使してハイパースケール領域まで創薬活動を押し上げ、世界で最も深刻な疾患に潜在する生物学的パスウェイをマッピングするBillion Cell Atlasを公開しました。

私たちは、AstraZeneca、Eli Lilly、およびMerck,の各社と連携できることを誇りに思います。この連携枠組みの元で、これまでにない規模で遺伝子ターゲットを検証しAIモデルをトレーニングするために、初めてAtlasを使用します。

これは、当社のBioInsightビジネス戦略の重要な実証事項のひとつであり、医薬品開発パイプラインを再構築できるデータセットを作成していくものとなります。

データおよびAIの機会

「オミクス」データが急増するにつれ、データやAIはヒトの生物学や疾患への理解度を深め、ライフサイエンスインテリジェンスのトッププラットフォームになるという当社コミットメントの推進力となっています。当社のお客様や投資家は、膨大な量の生物学的データを解析し解釈する能力が次世代のプレシジョンヘルス、さらには未来に向けた画期的な治療法の開発を進めていくことに理解を示し、そうした動向を注視しています。

新たな発見をもたらすデータが急増しており、これがマルチオミクス分野で実現した規模の拡大に貢献する一因になっています。そして、業界をゲノミクスを超えて発展させ、生物学への深い理解を達成するものとなっています。

マルチオミクス

年末までに、当社の包括的なマルチオミクスソリューションは、比類のない Illumina Connected Multiomicsによる効率化されたデータ解析を含めて、皆さまにご利用いただけるようになります。当社こそが、中核プラットフォーム上で実現されるこの包括的なソリューションを提供できる唯一の企業といえます。

ゲノミクス、プロテオミクス、トランスクリプトミクス、エピゲノミクスといった各オームにより、それぞれ生物学について異なる側面を明らかにできます。研究者や臨床医は、疾患をより深く理解したうえで、診断・治療し、予防するために、複雑な生物学的データ全体にわたるこの包括的な視点が必要となります。

また、当社のコンステレーション・マッピングリード技術の本格的な展開も大いに期待されるところです。この技術はショートリードシーケンシングの可能性を再定義し、希少疾患における重大な課題解決において驚異的な可能性を秘めています。

こうしたあらゆる変革をもたらす機能がNovaSeq Xで利用可能となり、単一プラットフォームを通じてお客様に持続可能な価値と継続的な革新をお届けします。

臨床アクセス

当社では、臨床戦略にも力を入れています。

過去1年間にわたり、新しいアッセイの市場投入、保険償還の肯定的な決定、および微小残存病変 (MRD) 検査や包括的ゲノムプロファイリング (CGP) などのシーケンス集約的なアプリケーションに対するニーズが高まり、イルミナの次世代シーケンスソリューションの臨床導入は着実に増加しました。

先だって、当社はEric Green MD, PhDを新しい最高医療責任者として迎えました。彼のリーダーシップは、世界各地の各レベルにある病院や医療システムが、重要な検査と精密治療に公平にアクセスできる枠組みを加速させるうえで不可欠となるでしょう。

イルミナは、医療エコシステム全体において診療現場に近い場所でゲノム検査を可能にすることにより、疾患治療から健康管理への移行を推進しています。

当社のソフトウェア、インフォマティクス、およびAIの各ソリューションは、新たな発見の頻度を加速させ、製薬パートナーやお客様が最も複雑な生物学的課題への回答を見出していきます。

当社は、BioInsightを通じて、膨大なデータと実用的な洞察間の隔たりを埋めています。さらには、疾患診断、創薬、プレシジョンメディシンにおけるブレークスルーを可能にする次世代のAIモデルを構築しています。

イルミナはシーケンシングツールの提供者としてよく認知されています。その一方で、当社は急速に進化していると共に、シーケンシングを基盤として、高度なAIと膨大な生物学的データが融合し、ヒトの生物学と疾患に対する理解を変革しつつあります。  

今年は、発見の境界を広げるために深く緊密な連携と比類のない革新に注力する年となるでしょう。私たちは、可能性の定義を塗り替え続けます。そして、私たちはようやくスタート地点に立ったところなのです。

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