「NovaSeqシリーズの全貌と技術革新」

　マーケティング部門のダイレクター Joel Fellisは、これまで8年間、ハイスループットシーケンサーの製品開発に携わってきました。Genome Analyzer から始まり、 HiSeq、HiSeq Xを上市する中で、お客様から様々な貴重なフィードバックをいただいてきたと言います。「Liquid Biopsy をルーチンで解析したい」、「500xの Exomeを手頃な価格で解析したい」、「Ultra-deep sequencing のコストを引き下げて欲しい」、「様々な生物種、様々なアプリケーションでハイスループットシーケンサーを使いたい」など、こうした様々なご要望にお応えすべく、3年の月日をかけてNovaSeqシステムを開発してきたことを明かしました。使い勝手の改善、ハンズオン時間の削減、スループットの劇的な向上、泡対策、光学系の再デザイン、ラン時間の大幅な削減、ベースコールソフトの改善など、あらゆる面で進化したNovaSeqシステムに採用された改良技術についてご説明しました。NovaSeqシステムは、S2フローセルを利用した場合、わずか40時間でヒトゲノム20人分（2Tb）、S4フローセルを利用した場合、わずか2.5日で ヒトゲノム60人分（6Tb）のシーケンスデータを出力できます。今後もお客様からのご要望に耳を傾けることで、低コストで、大規模なゲノム研究を支える更にハイスループットなフローセルの開発も検討していきたいと意気込みを語りました。

「NovaSeqシリーズがもたらすシーケンスコストメリット」

　「HiSeq v3 とNovaSeqのランニングコストを比較した場合、Gbあたりのコストは、NovaSeqのS2フローセルで約3分の１となり、S4フローセルで約5分の1となります。1ランあたりに解析できるサンプル数もHiSeq v3に比べ3倍程度になるのです。」と、NovaSeqシリーズがもたらすコストパフォーマンスを明らかにしました。エクソーム解析と全ゲノム解析を例に、研究プロジェクトにどの程度のコスト削減効果が見込めるか、または同額のご予算でいかに多くのサンプルを解析できるか試算すると、NovaSeqシステムが備える圧倒的なパワーが浮かび上がりました。最後に、多くの方が不安をお持ちのデータ解析について、ローカルサーバーとクラウドサーバーを用いた場合の解析コストについても比較してご紹介いたしました。

「NovaSeqシリーズのアプリケーションデータ」

　ほぼ全ての次世代シーケンサーのアプリケーションに対応するNovaSeqシステムについて、ヒト全ゲノム解析、ヒトエクソーム解析、全ゲノムメチル化解析、RNA-Seq、シングルセルプロファイリングについて解析したデータをご紹介しました。全ゲノム解析の例では、SNP検出、InDel検出の正確性と網羅性において、弊社の既存シーケンサーと同等のデータが得られていることを示しました。

「NovaSeq導入までの３ステップ」

　NovaSeqシステムを稼働させるまでに必要な準備について、３つのステップ、「導入」、「設置」、「稼働」に分けて解説しました。S2フローセルを利用した場合のNovaSeqシステムの1ランは40時間であるため、1週間に3ランのペースでランすることができます。その際に必要なスペース、空調、コンピュータ環境など、設置環境をご説明した他、冷蔵庫にどれぐらいのスペースを用意し、どのように試薬を保管するかなどの細かい点までお伝えすることで、具体的な導入のイメージをお客様に持っていただけたのではないでしょうか。更に、実際の検収時のラン結果を公開し、S2フローセル1枚で1,371 Gb のデータを取得し、スペック以上のデータ量が得られた事例を紹介しました。細部まで把握した経験豊富な弊社コンサルタントによる事前相談と熟練したフィールドサービスエンジニアの作業に基づけば、「導入」、「設置」、「稼働」まで、最速5日間で稼働できると述べました。

NovaSeq バーチャルリアリティ体験コーナー

NovaSeqシステムの簡単な操作を体感いただけるバーチャルリアリティ体験コーナーを開設し、多くのお客様にお楽しみいただきました。
下記ボタンから、当日と同じ体験をブラウザ上でお試しいただけます。