プレスリリース

COVID-19診断検査 Illumina COVIDSeq™テストが製造販売承認を取得

感染症分野における次世代シーケンスを用いたクラスIII体外診断用医薬品として日本初の承認

Illumina COVIDSeq™ テストは、SARS-Cov-2の検出およびシーケンスが可能なハイスループットのシーケンスベースのワークフローであり、体外診断用医薬品として2020年12月8日に日本の厚生労働省の製造販売承認を受けました。

Illumina COVIDSeq テストではCOVID-19が疑われる感染症の徴候や症状を持つ患者からの生体試料に含まれるSARS-CoV-2のウイルスゲノムRNAを検出します。この診断検査のデザインには、精確な検出と高い感度が組み合わされており、SARS-Cov-2全ゲノムを標的とした98のアンプリコンが含まれています。本テストではウイルスの全ゲノムを網羅的に捉えるため、バリアントコールの実施など、疫学的な目的に使用できるSARS-CoV-2ゲノムのコンセンサス配列を生成することが可能です。

Illumina COVIDSeq テストの体外診断用医薬品としての使用目的はSARS-CoV-2ウイルスの検出となり、1月初旬発売開始に向け現在調整中です。
このワークフローには、NovaSeq™ 6000システムでS4フローセルを使用した場合、1回のランあたり最大3,072検体に対応し、ウイルスRNA抽出、cDNA変換、PCR、ライブラリー調製、シーケンスおよびレポート作成が含まれます。この検査は、イルミナのタグメンテーションライブラリー調製技術と迅速にレポートを作成できるDRAGEN™ COVIDSeq Test Pipelineが一体となっており、NovaSeq 6000、NextSeq™ 500、550、550Dxの各装置と互換性があり、ラボは必要に応じて柔軟にスケールアップすることができます。

COVID-19パンデミックの当初から、イルミナの次世代ゲノムシーケンス(NGS)技術は治療方法やワクチンの開発、診断、スクリーニングおよびサーベイランス用のアプリケーションを含む研究をサポートするために使用されています。2020年6月、COVIDSeqは、1988年臨床検査改善改正法(CLIA)、42 U.S.C.§263aの下で認定された米国内の検査室に対して、中等度および高度の複雑な検査を実施するための緊急使用許可を取得しました。また、7月にはフィリピン食品医薬品局による緊急使用許可も取得し、9月にはシンガポールの研究室での使用を対象とした暫定認証を取得しました。
日本での使用が可能になったことで、科学者や臨床医は、診断に加えウイルスがコミュニティ全体にどのように広がっているのかを理解し、地域で発生しているウイルスを迅速に特定して抑えることができるようになります。 SARS-COV-2は比較的新しいウイルスであるため、ウイルスの行動を理解するためには、NGSによるウイルスシークエンシングを利用することが重要です。

イルミナのアジア太平洋地域および日本の副社長兼統括本部長であるGretchen Weightmanは次のように述べています。「今回の承認は、日本国内におけるSARS-CoV-2に対する初のNGS検査であり、国際的な承認を伴うことで、引き続きIllumina COVIDSeq Testの世界的な普及が可能になります。ゲノム検査へのアクセスを提供することは、このウイルスとの闘いをサポートする上で必要不可欠であり、日本におけるIllumina COVIDSeqテストの薬事承認は大きな前進です。」

イルミナのNGS技術は、世界中でパンデミックの最前線で活躍しており、COVID-19や将来の病原体に対する公衆衛生上の接触者追跡やパンデミック対策に革命を起こす可能性を秘めた大量シーケンシングに使用されています。イルミナの技術により、オーストラリアにおける初の国家的なCOVID-19追跡システムの開発が実現しました。英国ケンブリッジのイルミナラボではGenomics Englandと共同で35,000名ものCOVID-19患者のゲノムシーケンスを行い、ニューデリーのInstitute of Genomics & Integrative Biologyではサーベイランスを目的にイルミナのCOVIDSeqアッセイを検証、さらにShanghai Public Health Clinical Centerとイルミナは中国上海にSPHCC-Illumina Microorganism Sequencing Research and Application Demonstration Centerを開設いたしました。

詳細はこちらをご覧ください: www.illumina.com/covidseq

イルミナについて

イルミナは、ゲノムのパワーを解き明かすことにより、人々の健康を改善することを目指しています。革新的な取り組みに注力することにより、研究、臨床、および応用市場でお客様に製品を提供しながら、DNAシーケンスおよびアレイベースの技術におけるグローバルリーダーとしての地位を確立してきました。私どもの製品は、ライフサイエンス、腫瘍学(がんゲノム)、生殖医学や遺伝医学、農業およびその他の新たなセグメントでの応用に利用されています。イルミナ製品についての詳細はこちらから:jp.illumina.com 、または www.facebook.com/illuminakk/ をご覧ください。

将来の見通しに関する記述

本プレスリリースの記述には、1933年米国証券法第27A条および1934年米国証券取引法第21E条に定める意味において、「将来の見通しに関する記述」が含まれている場合があります。かかる将来の見通しに関する記述には、イルミナが事業を展開する業界およびマーケットにおける将来の事象や成長に関するイルミナの予測、確信など、リスクおよび不確実性が内在しています。実際の結果に将来の見通しに関する記述と大きく異なる影響を与えうる重要な要因には、以下のようなものが含まれます。(i) COVID-19パンデミックがイルミナの事業にもたらす影響、(ii) 新製品および新サービスの開発、上市に内在する課題、(iii) 新製品および新サービスの有用性、(iv) 顧客が採用する新製品および新サービスの速度や規模、ならびに直近のフォーム10-Kおよび10-Qを含む証券取引委員会への提出書類、または日時が事前に公表されるカンファレンスコールで開示される情報において詳述するその他の要因が含まれます。イルミナは、これらの将来の見通しに関する記述を更新するとは限らず、そのような義務を負いません。また、アナリストの予測の見直しや確認、または当四半期の進捗状況に関する中間報告もしくは更新についても、そのような義務を負うものではありません。