MiSeq i100シリーズ仕様

迅速で柔軟性のあるシーケンス

短いランタイム、スケーラブルなアウトプット、卓越したデータ品質

ベンチトップ型のMiSeq i100システム

様々なリード長におけるフローセル当たりの出力a

リード長とは? シーケンスリード長とは、シーケンスされた各DNA断片の長さを指し、片方の端または両端からシーケンスされるかによって異なります。たとえば、2 x 150 bpランでは、各DNA断片に対し、150塩基対の2つのリード(フォワードとリバース)が生成されます。長いリード長は、DNAシーケンス中のリピート領域をカバーする可能性が高くなりますが、短いリード長は、広範囲なゲノムカバレッジが必要ないカウント手法においてコスト効率が良い場合があります。

フローセルタイプ 5Mb 25Mb 50Mc 100Mc
1 x 100 bp 2.5 Gb 5 Gb 10 Gb
2 x 150 bp 1.5 Gb 7.5 Gb 15 Gb 30 Gb
2 x 300 bp 3 Gb 15 Gb 30 Gb

a. サポートされているクラスター密度でイルミナPhiXコントロールライブラリーに基づいた仕様。

b. 現在、5Mおよび25Mのフローセルが入手可能です。

c. 50Mおよび100Mのフローセルは、2025年からMiSeq i100 Plusシステムでのみ利用可能になります。

フローセル当たりのパスフィルターのリード数

パスフィルターリードとは何ですか? クラスターのうち、Chastityaフィルタリングを通過した割合を示します。各パスフィルタークラスタは、1リード(シングルエンドリードの場合)または2リード(ペアエンドリードの場合)を提供します。最初の25サイクルのうち、Chastity値が0.6未満のベースコールが1つ以下であった場合、そのクラスターはフィルターを通過します。シングルエンドランでは、一端からのみDNAをシーケンスするため経済的です。ペアエンドランは、DNAの両端をシーケンスするため、再配列や新規転写産物などの解析が容易になります。

フローセルタイプ 5Mb 25Mb 50Mc 100Mc
シングルリード 5M 25M 50M 100M
ペアエンドリード 10M 50M 100M 200M

a. Chastityは、最も明るい塩基強度の比率を、最も明るい塩基強度と2番目に明るい塩基強度の合計で割った値として定義されます。

b. 現在、5Mおよび25Mのフローセルが入手可能です。

c. 50Mおよび100Mのフローセルは、2025年からMiSeq i100 Plusシステムでのみ利用可能になります。

クオリティスコアa

クオリティスコアとは? クオリティスコアまたはQスコアとは、ベースコーリングにおけるエラーの発生率の予測です。Qスコアが高いほど、エラーが起きる確率が低いことを示します。品質スコアが30なら、エラー率は1000分の1で、対応するコール精度は99.9%です。

フローセルタイプ 5Mb 25Mb 50Mc 100Mc
1 x 100 bp Q30以上の塩基が90%以上
2 x 150 bp Q30以上の塩基が90%以上
2 x 300 bp Q30以上の塩基が85%以上

a. Q30以上の塩基の割合は、シーケンスラン全体にわたって平均化されます。クオリティスコアは、イルミナのPhiXコントロールライブラリーを使用したMiSeq i100シリーズ試薬に基づきます。

b. 現在、5Mおよび25Mのフローセルが入手可能です。

c. 50Mおよび100Mのフローセルは、2025年からMiSeq i100 Plusシステムでのみ利用可能になります。

ランタイム

ランタイムとは? ランタイムのシーケンスには、クラスター形成、オンボード変性、シーケンス、ベースコーリング、装置上のクオリティスコアリングが含まれます。

フローセルタイプ 5Ma 25Ma 50Mb 100Mb
1 x 100 bp ~4時間 ~4.5時間 ~5時間
2 x 150 bp ~7時間 ~7時間 ~7.5時間 ~8時間
2 x 300 bp ~15時間 ~15時間 ~15.5時間

a. 現在、5Mおよび25Mのフローセルが入手可能です。

b. 50Mおよび100Mのフローセルは、2025年からMiSeq i100 Plusシステムでのみ利用可能になります。

主要アプリケーションの予サンプルスループット予測a

サンプルスループットとは? サンプルスループットとは、フローセルごとに1回のランでシーケンスできるサンプルの数です。

    フローセルあたりのサンプルの数
アプリケーション サンプルあたりリード数 5Mb 25Mb 50Mc 100Mc
トランスクリプトーム
3’遺伝子発現 1~5M 1~5 5~25 10~50 25~100
ターゲットRNAパネル 1~5M 1~5 5~25 10~50 25~100
mRNA-Seq 10~25M 1~2 1~5 1~10
トータルRNA-Seq 50M 1 1~2
微生物ゲノム
病原体の検出 0.5~1M 1~10 1~50 1~100 1~200
16S アンプリコンシーケンス 0.1~0.2M 1~50 1~250 1~384 1~384
シャローショットガンメタゲノミクス 0.5~10M 1~10 1~12 1~25 1~50
ショットガンメタゲノミクス 10~25M 1~2 1~5 1~10
小規模全ゲノムシーケンス(WGS)d 0.5M 1~10 1~50 1~100 1~200
ターゲット遺伝子シーケンス
アンプリコンベース 0.1~50M 1~5 1~250 1~384 1~384
エンリッチメントベース 0.1~50M 1~50 1~250 1~384 1~384
ゲノム編集 0.1~50M 1~50 1~250 1~384 1~384
免疫レパートリー 2~25M 1~12 1~25 1〜50
品質管理
  ライブラリー QC > 0.02M 最大384-プレックス 最大384-プレックス 最大384-プレックス

a. サンプルあたりのリード数とサンプルスループットは、パネルと希望するカバレッジに応じた推定値ですが、かなりばらつきがあります。

b. 現在、5Mおよび25Mのフローセルが入手可能です。

c. 50Mおよび100Mのフローセルは、2025年からMiSeq i100 Plusシステムでのみ利用可能になります。

d. 平均5MBの細菌ゲノムの最低30×カバレッジに基づく、サンプルあたりの推定リード数。

装置の仕様

MiSeq i100シリーズ仕様a

  • 出力範囲b
    1.5~30 Gb
  • ラン1回あたりのペアエンドリード
    10~200M
  • 最大リード長
    2 x 300 bp
  • ランタイム
    約4〜15.5時間

a. サポートされているクラスター密度でイルミナPhiXコントロールライブラリーに基づいた仕様。

b. 100Mフローセル仕様に基づいた最大範囲。100Mフローセルは、2025年からMiSeq i100 Plusシステムでのみ利用可能になります。

主要なテクノロジー