ランチョンセミナー7(LS7)
日時 | 2023年10月13日(金)12:00~12:50 |
---|---|
会場 | Room A(都市センターホテル 3F 「コスモス」)およびライブ配信 |
座長 | 佐二木 健一 イルミナ株式会社 技術営業部 |
演題1 | Illumina Complete Long Readを使った構造多型参照パネルの検討 |
演者1 | 岡村 容伸 先生 東北大学 未来型医療創成センター |
要旨1 | 東北大学東北メディカル・メガバンク機構では日本人の多型参照パネルを作成する一環として約6万9千人のショートリードを用いたSNVおよびINDEL頻度パネルと共にロングリードを利用した構造多型参照パネルを構築している。ロングリード解析には長い品質の良いDNAが必要となるため、我々は増殖T細胞を利用することで110トリオ、330人分のロングリードシークエンスを行い、我々のウェブサイトであるjMorpでJSV1として公開した。また、日本人特有の配列を正確に検出できるようにするために、様々な技術を用いて3人のゲノムからde novo assemblyで配列を決定したJG2.1も公開している。 今回、Illuminaが発売した通常のショートリードと同じ品質で少ないDNAから解析可能なIllumina Complete Long Read (ICLR)を試用する機会を得たため、JG2の元となった3人のゲノムを用いて評価を行った。構造多型検出、Phasing性能、難読領域の比較を行ったので、他の技術との比較をもとにICLRの特徴について紹介する。 |
演題2 | 東北メディカル・メガバンク計画におけるゲノム・オミックス参照パネルの構築 |
演者2 | 木下 賢吾 先生 東北大学東北メディカル・メガバンク機構 |
要旨2 | 東北メディカル・メガバンク計画(TMM計画)では、東日本大震災の復興プロジェクトの一環として一般住民15万人の前向きコホートを構築した。リクルートから概ね5年毎に追跡を行い現在3回目の追跡調査を実施中である。並行して、日本人集団でのゲノム、オミックスの多様性を明らかにするために、このコホート参加者の解析を実施している。ゲノム解析に関しては、既に約7万人の全ゲノム解析を完了。オミックス解析としては、血漿メタボロームを中心にトランスクリプトーム、メタゲノムなどの多層解析を進めている。これらのデータは「参照パネル」として、一般住民のコントロール群データとしての活用を想定しており、jMorp(Japanese Multi Omics Reference Panel)から公開している。jMorpは公開当初は小規模なメタボロームを中心としたデータベースであったが、現在は、7万人の全ゲノムデータから構築した5万4千人の近親排除後のゲノムデータに基づくアレル頻度及びジェノタイプ頻度を中心とした、多層オミックスデータのポータルとなっている。本講演では、TMM計画におけるゲノム・オミックス参照パネルの構築戦略と今後の展望にも触れながら、8月末に大幅な更新を行った最新版のjMorpデータベースについて紹介したい。 |
ブースでは、イルミナのNovaSeq™ XシステムやIllumina Complete Lond Readなどの新製品の情報・資料を取り揃えて待ちしております。また、アンケートにお答えいただいた方には、謝礼としてイルミナオリジナルグッズを差し上げます。ぜひ、ブースにもお越しください。