日本人類遺伝学会第70回大会では、12月18日(水)に群馬大学大学院医学系研究科の谷口公介先生をお招きし、クリニカルシーケンスの現状と今後の実装についてのランチョンセミナーを開催します。弊社ブースでは、MiSeq i100シリーズをご紹介します。
| 日時 | 12月18日(木) 12:25-13:25 |
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| 会場 | 第3会場(パシフィコ横浜 会議センター 3F 303) |
| 座長 | 秦 健一郎 先生 群馬大学大学院医学系研究科/国立成育医療研究センター |
| 演題1 | 限られたリソースで拓く最新のゲノム解析の実際 |
| 演者1 | 谷口 公介 先生 群馬大学大学院医学系研究科/国立成育医療研究センター |
| 要旨1 | 次世代シーケンサーを用いた疾患の網羅的遺伝子解析は、基礎研究から臨床応用まで幅広く普及しつつありまる。これに伴い、多様な関連技術や試薬の開発が進み、これまでは高額な設備投資や人員を必要とした解析が、少人数のチームでも現実的なコストで実現可能になってきました。本セミナーでは、そうした基盤技術の進歩を具体例とともに紹介し、「明日からできるゲノム解析」の未来像イメージを提示します。 まず、Illumina Connected Analyticsのクラウド上で提供されるDRAGEN(超高速バリアント解析エンジン)による全ゲノム解析、全エクソン解析を取り上げます。従来のように高価な解析サーバーを用意する必要はなく、クラウド利用によって1サンプルあたり数百円の費用で解析を完結できる点が大きな特長です。 次に、AIベースのバリアント解釈支援プラットフォーム Emedgeneを紹介します。変異解釈はゲノム解析の最終的なハードルのひとつであり、時間と専門知識を必要とする領域です。Emedgeneは、臨床症状と家系情報を組み合わせたバリアントの解釈までを説明可能なAIが強力にサポートします。特に臨床応用においては、解釈の効率化と精度向上に寄与します。利用には一定のコストがかかりますが、研究の質とスピードを飛躍的に高める点で大きな導入価値があります。 さらに、実際の臨床試料においては、正常細胞と異常細胞の混在、たとえば周産期試料における母体由来成分と胎児成分の共存など、複雑なバックグラウンドが解析の妨げとなります。そのような場面で有用なものの一つが、シングルセル解析です。Single Cell 3′ RNA Prep キットは、振盪によるシンプルなエマルジョン形成で細胞を油滴に封入し、極めて低コストでシングルセル解析を実現できます。高額な専用装置を必要とせず、多彩な組織由来細胞を対象にできる点は、若手研究者にとって大きな武器となるでしょう。本セミナーでは、実際に臨床由来の複雑な試料を解析した事例も提示します。 本セミナーのテーマは、「限られたリソースからでも未来のゲノム医療を切り拓ける」ことです。最新のクラウド基盤やシンプルな実験技術を駆使することで、世界水準のゲノム解析と、ゲノム医療の実装を、共に推進していくためのヒントを届けます。 |
| 演題2 | シーケンスからインサイトへ:マルチオミクス、DRAGEN、XAIを搭載したIlluminaの統合プラットフォーム |
| 演者2 | 佐二木 健一 イルミナ株式会社 技術営業部 |
| 要旨2 | イルミナでは、XLEAP-SBS試薬やDRAGENなど最新技術を搭載したシーケンサーポートフォリオが小型機から大型機まで揃いました。今後、こうした最新シーケンサーに多彩なマルチオミックスアプリケーションが展開されていきます。さらに統合解析や説明可能なAI(XAI)を使った解釈ツールなど、イルミナのシークエンサーを超えた最新プラットフォームについてご紹介します。 |