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日時 2021年1月23日(土)13:00~13:50
会場 WEB配信
講演者1 国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科/先端医療科 吉田 達哉 先生
演題1 非小細胞肺癌における血漿を用いたリキッドバイオプシーの現状と今後への期待
要旨1 進行期非小細胞肺癌の薬物療法の治療成績は、ここ数年間で飛躍的に向上している。その理由としては、EGFR、ALK、ROS1、BRAFなどの治療標的となる遺伝子変異の結果に基づく個別化治療の進歩によるものである。また既存のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤の獲得耐性後のEGFR T790M遺伝子陽性例におけるOsimertinib治療など耐性遺伝子変異別の治療戦略の確立も治療成績向上の一因となっている。
一方で非小細胞肺癌の遺伝子変異の検索は、腫瘍組織を用いた次世代シークエンサーによる解析が一般的となってきているが、十分な腫瘍組織採取が困難で検体量不足、解析不能となることが少なくない。これまで非小細胞肺癌領域では、十分な腫瘍組織の採取が困難な患者において血漿を用いたEGFR T790M遺伝子変異およびMETエクソン14スキッピング遺伝子変異を対象とした検査(リキッドバイオプシー)が承認となっており、既に臨床応用されている。今後は、血漿を用いた次世代シークエンサーによる解析によって、複数の遺伝子変異の検索とともに、治療経過中の微小残存病変(minimal residual disease:MRD)の評価も可能となると考えられ、更なるリキッドバイオプシーの臨床応用が期待されている。
本セミナーでは、非小細胞肺癌における血漿を用いたリキッドバイオプシーの現状と今後への期待について概説する。
講演者2 イルミナ株式会社 技術営業部 北野 敦史
演題2 イルミナが提供する包括的リキッドバイオプシーパネル-TSO500 ctDNA のご紹介
要旨2 2019年6月にがんゲノムプロファイリング検査が保険収載され、日本でも次世代シーケンサーを使用したがんゲノム医療がスタートした。これらの既承認のパネルは組織をスタートサンプルとして使用するが、組織からの解析には侵襲的処置による合併症のリスク、充分な量と質の核酸が得らない、あるいは腫瘍内不均一性、などの問題も存在する。それらの解決策として、血液などの体液検体を用いるリキッドバイオプシーが注目を集めている。血液中を循環する遊離DNA (cell-free DNA) を使用した次世代シーケンサーの解析には、早期発見(Early detection)、治療選択 (Therapy selection)やモニタリング などの用途がある。治療選択用には多数のバイオマーカーを網羅した包括的パネルが必要とされ、イルミナ社は包括的リキッドバイオプシーパネルとしてTruSight Oncology 500 ctDNA (TSO500 ctDNA) を2020年に発売した。今回、このTSO500 ctDNAの性能等について紹介する。
 
日時
2021/01/22 – 2021/01/23
Location
オンライン開催
Japan
Asia
Topic
Cancer Research
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