詳細

転移性前立腺がん(mPC)は、表現型的に多様な疾患であり、免疫ベースの治療に対する反応が不良です。mPCの免疫療法戦略の開発は、分子サブタイプ内および分子サブタイプ間の免疫組成と腫瘍微小環境(TME)の不均一性と理解の欠如によって妨げられています。

mPCの免疫TMEを特徴付けるため、複数のゲノムサブタイプと3つの表現型に属するmPC患者から複数の転移を得ました。これまでの研究では、RNA-seqシーケンスと全エクソームシーケンスによって各転移性腫瘍の分子サブタイプを定義し、患者を層別化して、アンドロゲン受容体(AR)活性腫瘍(AR+/NE-)、神経内分泌(NE)腫瘍(AR-/NE+)、ダブルネガティブ腫瘍(AR-/NE-)を比較対照しました。NanoString GeoMx−(* Digital Spatial Profiler用の免疫腫瘍学RNAパネルを使用して、腫瘍内、腫瘍の近く、腫瘍辺縁から離れた免疫細胞表現型を決定しました。

ここでは、mPC患者の転移性ランドスケープのマップを提示し、組織内の免疫細胞の組織化に焦点を当てています。これらのマップを用いて、免疫細胞組成、転移性ニッチの空間的組織化、mPCの分子サブタイプに関連する空間的発現シグネチャを判定します。さらに、同じ患者内の転移部位間の発現パターンと、患者間のばらつきの特性を明らかにしました。

本研究では、mPCの分子サブタイプの微小環境ランドスケープを定義する空間ゲノミクスアプローチが実証されており、免疫ベースの治療法の有用性を予測する可能性のある転移性微小環境のパターンが明らかになる可能性があります。

GeoMx−(* DSPテクノロジーは研究専用であり、診断手順では使用できません。

講演者:

Peter Nelson, M.D.
ヒト生物学部門教授
教授臨床研究部
公衆衛生学部教授
前立腺がん研究のための寄附された議長
フレッドハッチがん研究センター

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日時
2020/10/05
10:00 AM PT
Location
North America
Affiliation
Fred Hutch Cancer Research Center
Presenter
Peter Nelson, M.D.
Topic
Cancer Research
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