我々は日本医療研究開発機構(AMED)が主導する未診断疾患イニシアチブ(IRUD)の解析センターの1つとして、北海道から沖縄まで全国各地域の15の拠点病院・高度協力病院と連携し、2015年度のプロジェクト開始からこれまでに1,600家系(4,800検体)を超える全エクソーム解析に取り組んできた。当センターの特性から、解析対象(発端者)のほとんどは小児である。依頼された未診断症例のうち1/3以上については、担当医師が確定診断に至る解析結果を提供している。また、新規であると確認あるいは示唆された病的変異や病因遺伝子、疾患も複数見出している。本講演においては、個々の興味深い症例についてではなく、大規模な臨床エクソーム解析の実際と、そこから俯瞰的に見いだされた統計的な分析結果について紹介する。また、本研究分野におけるゲノム解析の現在の課題や今後の展望についても意見を述べる。