シングルセル遺伝子解析は、個々の細胞が有する遺伝子発現プロファイルを高解像度で捉えることにより、細胞種の同定や細胞分化に伴う状態遷移を明らかにする手法です。これにより、「個々の細胞に特有な性質」を解き明かす解析基盤となっています。一方で、実務的な実験や解析では試料調製および解析・解釈の難易度が高いところが大きな課題になっています。そこで、サンプルの特性や研究目的に応じて、原理の異なるシングルセル解析手法を使い分けることが、安定した解析結果を得るうえで重要となります。物理的な1細胞分離によらず、確率的に細胞を分離・封入する原理をもつイルミナ社のPIPseqによって、細胞サイズ・形態のばらつきの大きいマイクロ流路を基盤としたシングルセル解析に適さないサンプルを解析した事例を紹介します。また、データ解析や解釈において配慮が必要な点についても議論します。
![]() 代表取締役社長 渡辺 亮 様 |
2003年東京大学大学院工学系研究科にて学位(工学博士)を取得後、東京大学先端科学技術研究センターにて、博士課程及び博士研究員として癌のゲノミクス研究に従事。2009に京都大学iPS細胞研究所(CiRA)に異動し、特定拠点助教および主任研究員としてゲノム・エピゲノム解析コアファシリティを主宰し、世界初のiPS細胞由来細胞の移植では、シングルセル遺伝子発現解析を世界で初めて臨床に応用(N Eng J Med, 2017)。その後、京都大学大学院医学研究科特定准教授を経て、2023年に株式会社CyberomiXを創業。これまでに100報を超える学術論文を発表している。 |
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