詳細

第99回日本感染症学会総会・学術講演会 第73回日本化学療法学会総会 合同学会では、5月8日(木)に「基礎から分かる次世代シーケンサー:ゲノム情報が変える感染症対策とは?」をテーマにランチョンセミナーを開催します。

弊社ブースでは、昨年10月に発表した新製品MiSeq i100シリーズのデモ機を展示し、MiSeq i100シリーズでご利用いただける関連アプリケーションについても詳細情報をご紹介します。実際の新製品をご覧いただけますので、ぜひブースにお立ち寄りください。また、アンケートにご回答いただいた方には、謝礼としてイルミナオリジナルグッズを差し上げます。
ランチョンセミナー5

『基礎から分かる次世代シーケンサー:ゲノム情報が変える感染症対策とは?』

日時 2025年5月8日(木)12:30~13:30
会場 第8会場 (パシフィコ横浜 ノース3階 「G303」)
司会 イルミナ株式会社 マーケティング部
板谷 亮
演題1 NGSの基礎と実用例の紹介
演者1 イルミナ株式会社 営業本部
奥村 元
要旨1 次世代シーケンス(Next-Generation Sequencing; NGS)は、2005年に登場して以来、既に約20年が経過した技術である。1回の測定ランで数百万から数十億の塩基配列を決定することが可能であり、生命科学分野における遺伝子研究だけに留まらず医療分野においても広く利用されている。
特に感染症診断と診療においては、(1)病原体の迅速な特定。臨床検体中の全ての核酸断片を網羅的に解析することが可能であるため、従来の培養法では検出が難しい病原体をも特定する。(2)薬剤耐性遺伝子の解析。病原体の薬剤耐性遺伝子を詳細に解析し、適切な治療法を選択するための情報を提供する。(3)メタゲノム解析。臨床検体中の全ての微生物の遺伝情報を解析することで、感染症の原因となる微生物の種類やその相対的な量を把握する。(4)新型コロナウイルス(COVID-19)の変異株解析。地方衛生研究所などでNGSを活用し、新型コロナウイルスの変異株を解析することで、感染拡大の防止やワクチンの効果を評価するための重要なデータを提供する。
また、院内の感染対策においては、(1)アウトブレイクの迅速な特定と対応。院内感染の原因となる病原体を迅速に特定し、感染経路を精緻に追跡することでアウトブレイクの早期発見と迅速な対応を可能にしている。(2)薬剤耐性菌の監視。院内で検出される薬剤耐性菌の遺伝子解析を実施することで耐性菌の拡散を防ぐための適切な対策を講じることが可能である。(3)環境モニタリング。院内環境における微生物の存在をモニタリングするためにNGSを利用し、これにより環境中の病原体の存在を早期に検出し、感染対策を強化することが可能である。
本セミナーでは、NGSの基本原理を解説するとともに、医療機関における利用例として特に感染症診療および院内感染対策分野における利用例を論文情報を中心に紹介する。
演題2 インフルエンザウイルスのサーベイランス ゲノム情報の活用
演者2 国立感染症研究所 インフルエンザ・呼吸器系ウイルス研究センター
藤崎 誠一郎 先生
要旨2 次世代シークエンサー(NGS)の普及により、シークエンスが格段に容易になり、コスト面でも導入しやすくなってきている。この影響により、COVID-19のパンデミック以降、病原体のシークエンスが盛んに実施され、ゲノム情報の活用が急速に進んでいる。この傾向は今後も続くと予想される。
我々は、インフルエンザウイルスのワクチン株選定を主な目的として、国内外で流行しているウイルスの性状解析を継続的に実施している。本セミナーでは、インフルエンザウイルスのサーベイランスの概要を紹介し、NGSを用いて得られたゲノム情報の活用方法について述べる。遺伝子配列から推測される抗原性の変化や薬剤耐性能をウイルスの性状解析と統合することで得られる情報等について紹介したい。
日時
2025/05/08 – 2025/05/10
Location
パシフィコ横浜 ノース
Japan
Asia
Topic
Microbial genomics
公式HPへ移動