遺伝子解析の基礎

疾患の生態や遺伝的バリエーションを調べるのためのイルミナテクノロジーの利用方法

遺伝子解析

人体は数十億個の細胞で構成されており、これらの1つ1つに、細胞機能に関する基本的な指令をコードするデオキシリボ核酸(DNA)が含まれています。 ある生命体の完全な一揃えのDNAは、その生命体のゲノムと呼ばれます。

ヒトゲノムは23対の染色体で構成されています。これらの染色体はさらに、30,000を超える小さな領域に分類されます。これらが遺伝子と呼ばれるものです。 1つ1つの遺伝子は、A、C、G、Tと名付けられたヌクレオチド塩基が一続きになった1本の列で構成されています。ヒトDNAは約30億個のヌクレオチド塩基を持ち、これらのヌクレオチド塩基の精確な順序がDNA配列と呼ばれます。

ある遺伝子が「発現」すると、そのDNA配列の部分的コピーであるメッセンジャーRNA(リボ核酸)、略してmRNAをテンプレートとして、タンパク質の合成が開始されます。

タンパク質は、その後あらゆる細胞機能を決定します。

NGSの紹介

次世代シーケンサー(NGS)は過去に例を見ないスループット、拡張性、およびスピードを兼ね備えており、研究者はこれまで不可能であったレベルの生物学的研究が実現できます。

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これまで、ヒトゲノムとさまざまなモデル生命体のシーケンスには多くのリソースが費やされてきました。 今では、遺伝的バリエーションと機能を解明し、その知識を新たな診断法や治療法の開発に応用することにさらにリソースが充てられています。

主な疾患の基礎を理解する目的において、莫大な数の遺伝子マーカーや患者サンプルを解析することが継続的に必要とされています。 イルミナのテクノロジーは、このような研究での使用において独自の位置付けにあり、DNAレベル、RNAレベル、そしてタンパク質レベルの遺伝的バリエーションのさらなる解明に役立っています。

イルミナマイクロアレイテクノロジー

BeadArrayテクノロジーでは、高密度BeadChipアレイによって種々のアプリケーションの実行を容易にすることができます。

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遺伝子解析とは、個人の疾患リスクを高めたり、その人が示す薬剤応答に影響を及ぼしたりする可能性のある違い(バリアント)を調べるためのDNAサンプルの研究を表す用語です。

遺伝性疾患のなかには、ハンチントン病のように、単一遺伝子の変化に起因するものもありますが、ほとんどの遺伝性疾患は、環境的要因によって悪化し得る多数の遺伝子変化が原因で発生するため、関連のある要因をすべて突き止めることは困難です。

どんな人も遺伝子レベルでは99.9%は一致していますが、残りの0.1%の違いによって、ある特定の疾患にかかりやすい人とそうでない人が存在することを説明することができます。 遺伝的バリエーションのパターンを調べれば、疾患に関連する違いを明らかにすることができます。

複雑性疾患の研究

免疫学、神経科学およびその他における複雑な遺伝性疾患の研究に役立つアレイ/NGSソリューションをご覧ください。

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SNPとは?

一塩基多型(SNP)とは、DNA中の単一のヌクレオチド(A、G、C、Tのいずれか)が変化していることを指します。 遺伝的バリエーションの原因として圧倒的に最も多いのがSNPです。 ヒトゲノムには1千万個を超えるSNPが含まれていると考えられており、これは塩基300個につき約1個に相当します。

SNPを調べるための遺伝子解析ツールは数多く存在します。 全ゲノムスキャンを用いて、ゲノム全体に及ぶ数十万個のSNPを解析することができます。 健康な人と疾患を有する患者の試料のパターンを比較すれば、特定の疾患の一因となリ得るSNPを特定することができます。

追加的なファインマッピング研究では、研究対象疾患の原因となっているSNPを特定するために、特定のゲノム領域に存在するより少数のSNPを解析することがあります。

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遺伝子発現とは?

遺伝子発現解析とは、特定の細胞や特定の細胞集団においてどの遺伝子が活性であるかを明らかにするプロセスのことです。 一般的に、遺伝子発現は遺伝子とタンパク質を媒介するメッセンジャーリボ核酸(mRNA)の測定により調べられます。

それぞれに異なる環境(例:正常組織と病変組織)に由来する細胞の遺伝子発現パターンを比較すれば、さまざまな疾患状態においてどの遺伝子が活性でどの遺伝子が不活性であるかを明らかにすることができます。

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DNAメチル化とは?

DNAメチル化とは、ゲノムのCpG部位でメチル基をシトシンヌクレオチドに付加することを指します。 DNAメチル化は、遺伝子転写調節に影響を及ぼすと考えられており、遺伝することもあります。

不完全なDNAメチル化は、がん、糖尿病、特定の神経学的障害といったさまざまなヒトの疾患と関連していることから、メチル化パターンを疾患のバイオマーカーとして用いることができる可能性があります。

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CNVとは?

コピー数多型(CNV)とは、ある領域のDNAコピー数レベルをリファレンスゲノムと比較したときに認められる変化を指します。 最近の研究により、ヒトゲノムのCNVレベルは、これまで考えられていたよりもはるかに高いことが明らかになりました。

その他の種類のコピー数変化は、染色体のある特定の領域または染色体全体が不規則に増幅したり、完全に欠失したりした場合に生じます。 コピー数異常はがん細胞に特有です。 一部の腫瘍において、高レベル増幅は臨床転帰と相関しています。

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LOHとは?

ヘテロ接合性欠失(LOH)とは、その細胞のゲノムの一部が親から受け継がれなかった状態のことを指します。 LOHはがんに極めて多く見られ、この領域には多くの場合、がん抑制遺伝子が存在しています。 典型的には、そのがん抑制遺伝子のもう一方のコピーは点変異によって不活化します。

LOHは、明らかなコピー数変化(遺伝子変換など)がなくとも起こることがあり、最近の文献にはコピー数中立的なLOHが腫瘍試料において重要な役割を果たしていることが記述されています。 このような事象は従来の2色マイクロアレイ比較ゲノムハイブリダイゼーション(アレイCGH)では検出できません。

イルミナのDNA解析ソリューションにより、LOHのゲノムや、がんやその他の疾患に常に認められるその他の染色体異常のゲノムを、より優れた解像度でプロファイリングすることが可能になります。

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