基本的に、サンガーシーケンスと次世代シーケンス(NGS)テクノロジーの背景にある概念はほぼ同じです。NGSでもサンガーシーケンス(ジデオキシ法やキャピラリー電気泳動シーケンスとも呼ばれます)でも、伸長しているDNA鋳型鎖にDNAポリメラーゼにより1つずつ蛍光ヌクレオチドが付加されます。取り込まれたそれぞれのヌクレオチドはその蛍光タグで認識されます。
サンガーシーケンスとNGSとの決定的な違いは、シーケンス量にあります。サンガー法では一度に1つのDNAフラグメントをシーケンスすることしかできませんが、NGSはラン当たり何百万ものフラグメントを同時に大量並列シーケンスできます。このハイスループットのプロセスにより、数百から数千もの遺伝子を一度にシーケンスできるのです。また、NGSはディープシーケンスで新規バリアントやレアバリアントを検出する高い発見力も備えています。
NGSの利点:
それぞれの方法の利点と制約を調べ、ご自分のニーズに合う方法を見つけてください。
サンガーシーケンス | ターゲットNGS | |
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利点 |
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課題 |
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* 発見力とは新規バリアントを特定する能力のことです。
† 変異解像度は同定された変異のサイズです。NGSでは大規模な染色体再編成から単一ヌクレオチドバリアントレベルまで特定できます。
‡ 10 ngのDNAからは、サンガーシーケンスでは約1 kb、ターゲットリシーケンスでは約300 kb(TruSeq Custom Ampliconワークフローでアンプリコン長250 bp × 1536アンプリコン)が得られます。
ターゲットリシーケンスでは、遺伝子のサブセットまたは遺伝子領域を単離してシーケンスするため、ラボのリソースを節約できます。ターゲットリシーケンスの詳細はこちら.
全ゲノムシーケンスでは遺伝子変異の全体像を把握できるため、発見のアプリケーションに最適です。全ゲノムシーケンスの詳細はこちら