空間トランスクリプトミクステクノロジー

イルミナのハイスループットシーケンスシステムで、高解像度のシングルセルレベルの全トランスクリプトーム解析を実現

アブストラクト 空間トランスクリプトミクス

高解像度の空間トランスクリプトミクステクノロジー

イルミナの空間トランスクリプトミクスは、無傷の組織切片の高解像度のシーケンスベース全トランスクリプトーム解析を実現します。この技術は、空間コンテキストを保持したまま、仮説のない遺伝子発現プロファイリングを実現し、既定の遺伝子パネルや限られた組織カバレッジに制約されがちな、画像ベースの手法の課題に対応します。

2026年半ばより提供開始予定のイルミナの先進的な空間解析技術により、シングルセルレベルの解像度でのローカライズされた遺伝子発現パターンに加え、幅広いトランスクリプトームプロファイルへのアクセスが可能になります。これにより、空間的に定義された細胞状態、組織構造、生物学的パスウェイなど、多様な研究アプリケーションにわたって新たな発見の機会が広がります。

サムネール

イルミナ空間技術の利点

イルミナの空間技術は、高い空間分解能と全トランスクリプトーム深度とのトレードオフを解消し、研究者が既存プラットフォームの限界を克服できるよう支援します。感度やスケーラビリティを損なうことなく、広範な組織領域にわたる詳細なマッピングを可能にすることで、細胞挙動や組織構成に関するより明確な洞察を提供します。

複雑な組織の空間コンテキストにおける細胞挙動を解明

無傷の組織切片における偏りのない全トランスクリプトームプロファイリングをサポート

広範な組織領域を捕捉し、空間不均一性を保持

セグメンテーションと空間視覚化のための内蔵ツールによるを用いた効率的な解析

全トランスクリプトームの網羅性と高い空間分解能を両立

高感度を実現し、クラスター化を改善して、異なる細胞タイプやや希少な細胞タイプの同定を支援

空間分解能の定量化

こちらの科学ポスターでは、全トランスクリプトームの網羅性と高い空間分解能を両立するイルミナの空間技術が、他の空間技術と比較して、より優れた分解能と生物学的洞察を提供できることを示しています。

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空間トランスクリプトミクス研究計画リソース

解像度と感度のバランスを取りながら幅広い空間プロファイリングを可能にする方法を紹介します。ワークフローオプションや学習計画のためのリソースをご確認ください。

イルミナ空間技術のしくみ

イルミナの空間技術は、シーケンスフローセルテクノロジーを適用した基板上でポリアデニル化RNA転写産物を捕捉します。polyAベースの設計により、仮説のない全トランスクリプトーム解析だけでなく、広範な組織領域にわたる高い空間分解能が実現し、あらゆる真核生物種に対応します。また、スライドキャプチャーの表面は、無傷の組織切片内の空間的忠実度を保持しながら、高効率な転写産物回収を可能にします。

ワークフローは、凍結切片、HE染色、明視野イメージングによる空間リファレンスの作成から始まります。RNAはバーコードスライドで捕捉され、NovaSeq Xシリーズなどのハイスループットシステムでシーケンスされます。その後、セグメンテーション、クラスター化、および空間マッピングのために空間バーコード、組織画像を統合することにより、パイロット研究から大規模な研究プロジェクトまで、幅広いアプリケーションにおいて、高解像度の空間解析が可能になります。

Overview of the Illumina spatial transcriptomics workflow

図1:組織切片化から空間解析までの、イルミナ空間トランスクリプトミクスワークフローの概要

全トランスクリプトーム空間技術ワークフロー

この科学ポスターは、広域キャプチャー基板とスケーラブルなエンドツーエンドのソフトウェアソリューションを提供する、ex situ全トランスクリプトームワークフローを紹介しています。

イルミナ空間技術を用いた注目の研究

空間的トランスクリプトミクスは、組織アトラス作成、腫瘍微小環境の特性評価、および細胞タイプのマッピングにご活用いただけます。遺伝子発現パターンを位置に結びつけることで、本来の組織環境内で細胞相互作用、組織構成、疾患生物学を直接調べることができます。

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広範な組織領域の全トランスクリプトームプロファイリング

Broad InstituteのDr Michal Lipinskiが、イルミナの空間技術を活用して、細胞タイプのクラスター化と遺伝子マーカーの同定をどのように実現したかについてご紹介します。

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イルミナ空間技術と異種移植

NYU Langone HealthのAssociate ProfessorであるDr. Brendan Keatingは、ブタからヒトへの異種移植を用いた研究と、イルミナ空間技術がどのように洞察を提供できるかについてご紹介します。

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空間シーケンスが明らかにする腫瘍環境の変化

St. Jude Children’s Research HospitalのDr Jasmine Plummerが、高解像度の空間シーケンスが前立腺がん研究にどのように役立つかを説明します。

空間的洞察を見る

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イルミナの空間ソリューションによるヒト腸のセルアトラス作成

Stanford UniversityのResearch Scientist であるDr Chenchen Zhuが、イルミナ空間技術がヒト腸の高解像度細胞アトラスをどのように実現するかについて語ります。

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肺線維症における肺胞の調節不全

TGenのDivision of Bioinnovation and Genome SciencesであるDr Nicholas Banovichが、イルミナ空間技術が肺線維症と上皮リモデリングの研究にどのように役立つかを説明します。

妊娠中の空間的遺伝子発現

イルミナ空間技術を用いて、妊娠後期に生理学的適応を受けることが知られている4つの異なる組織の解析に成功しました。

イルミナ空間技術解析ワークフロー

解析ワークフローでは、高解像度の組織画像、空間バーコード、遺伝子発現プロファイルを統合し、空間的コンテキストにおける転写活性をマッピングします。生のシーケンスデータは、DRAGEN空間パイプラインを使用して処理されます。このパイプラインは、リードのアライメント、分子識別子の重複排除、空間的Feature-Barcodeマトリックスの生成を行います。組織画像とバーコードもこのパイプラインで処理され、結果はIllumina Connected Multiomicsで視覚化されます。このワークフローは、生イメージングからトランスクリプトーム解析までのセグメンテーション、クラスター化、および空間マッピングをサポートします。

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図2:イルミナ空間トランスクリプトミクスソフトウェアのワークフロー 組織画像と空間バーコードは、DRAGEN空間パイプラインを介して処理され、Illumina Connected Multiomicsで視覚化されます。

データ洞察のための強力なツール

Illumina Connected MultiomicsをDRAGEN空間トランスクリプトミクスと組み合わせることで、効率的かつ強力なマルチオミクスの視覚化と空間トランスクリプトミクス研究の洞察が得られます。組織画像に重ねられた空間データを簡単に表示し、発現差異、マーカー遺伝子同定、細胞タイピングなどの追加の三次解析を実現します。

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よくある質問

イルミナ空間技術は1µmの連続した表面構造を持つ、広く高度な組織配置領域を使用します。キャプチャーされた転写産物は、イルミナの空間解析パイプラインを通じて統合された細胞セグメンテーションでビニングされ、細胞レベルの発現マッピングが可能になります。

イルミナ空間技術の詳細は、プレスリリースをご覧ください

カバレッジは組織の種類、組織の質、シーケンス深度によって異なることが開発中に判明しました。このテクノロジーは、他の空間ソリューションと比較して、組織切片で最大2倍の遺伝子を検出できることが確認されています。1

イルミナ空間技術の初版は凍結保存した組織での使用に最適化されています。ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織に対応するバージョンを開発中です。

シーケンスの深度が要求されるため、NovaSeq XシリーズまたはNovaSeq 6000システムを推奨します。NextSeq 2000システムは小さな組織切片や組織アレイに使用できます。

空間トランスクリプトミクス解析には、50 x 15 mmのキャプチャー面積の大型スライドと、より小さなキャプチャー面積の2番目のフォーマット(寸法は後で決定)の2種類のスライドフォーマットが利用できます。どちらのバージョンも標準的な75 x 25 mmの顕微鏡スライドを使用します。

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お問い合わせ

細胞の挙動と組織構成に関するより明確な洞察を得るためのイルミナの空間ソリューションの詳細については、お問い合わせください。

参考文献

  1. 社内資料。Illumina, Inc. 2025.